足立朝日

学校安全教育研究所事務局長 鎌倉女子大学講師 矢萩 惠一さん(62歳)

掲載:2011年10月5日号
鹿浜5丁目在住
人の命を守るため安全教育に奔走


 3年前に西新井第一小学校で校長職を終え、現在、学校安全教育研究所事務局長、鎌倉女子大学講師として多忙な生活を送る矢萩惠一氏。
 前者は35年以上前に、交通安全からスタートした全国・東京都学校安全教育研究会を基盤に、退職した先輩校長方が立ち上げた研究所。その事務局長として携わるのは、例えば、学校安全・危機管理セミナーなどの勉強会。第7回は「地震・津波災害から子どもの命を守る」と題してこの夏、全国・東京都学校安全教育研究会と共に、東京臨海広域防災公園内「そなエリア東京」で開催した。基調講演は、矢萩氏の友人で、この3月まで宮城県登米市で副校長を務め、現在、文科省スポーツ・青少年局学校健康教育課安全教育調査官の佐藤浩樹氏。講演は渕江小学校出身で、東京大学地震研究所助教の大木聖子氏。矢萩氏のネットワークをフル活動してのセミナーとなったが、100名の定員に対して倍以上の応募があり、教員の意識の高さを再認識した。
 さらに、年に1回研究大会も実施。今年35回を迎えた同大会は、「自他の生命を尊重し、安全のための行動ができる幼児・児童・生徒の育成」を主題とし、文科省、都教委、全国国公立幼稚園長会、小中高校長協会などの後援を得て、八王子で大々的に開催。西一小でも第32回を行った。
 矢萩氏がこの活動に入ったきっかけは、教員としてスタートした神戸勤務。東京に移り、五反野小学校で副校長を務めた時に、阪神淡路大震災が発生。もし、足立区で震災が発生したら、どう対応すべきかを真剣に考えた。各校に備蓄物資を設置し、地域と学校が協力して避難所を運営する必要性を感じ、他校にさきがけて実践。校長時代には、子どもの命を預かる長として重責を担い、学校安全教育活動にさらに精力的に取り組んだ。
 現在、一番心を痛めているのは、やはり東日本大震災に関わる事柄。この10年間の活動をジャンル別にまとめたCDを製作したが、まだ放射能に関する内容が網羅されていないのが残念だと言う。
 矢萩氏の対象とする項目は多肢にわたり、安全教育のために日々奔走する。