足立朝日

元高野小学校教諭、深浦会東京会長 小野 秋夫 さん (68歳)

掲載:2012年6月5日号
「学びへの渇望」で教師生活40年

 小野秋夫先生――。足立区立高野小学校を卒業した50代の読者ならば、この名前を懐かしく思い出すことだろう。全校で34クラスあった昭和の時代に、25歳からの9年間、同校で教鞭を執ったあの心優しき小野先生である。数少ない貴重な男性教師として、高学年の授業のみならず、図工の今村先生方と共に林間学校への引率を担当。さらに、保護者や地域との連携で信頼関係を築き、後の赤羽台東小学校、東十条小学校など13年間にわたる校長職を全うするための礎を高野小学校で築いた。
 「足立の子どもたちは元気いっぱいで、既成の枠には収まらない」と目を細める。足立っ子のその資質は今も健在。小野先生が教職を目指したきっかけは、「学び」への深い思い。青森県西津軽郡深浦町出身の小野先生は、子ども時代に稼業の農業を手伝わざるをえない環境に育ち、勉学の機会を奪われる理不尽さに悔し涙を流した。勉学好きの「学びへの渇望」を、やがて「教師」という天職に転化。北区教育未来館などを含め、教育現場に約40年間身を置く中で、常に児童と対峙し「教育の在るべき姿」を追い求め、真摯に実践してきた。
 小野先生は現在、東京青森県人会の常任理事、さらに「深浦会東京」の会長として活躍中。5月13日、きゅりあん大ホール(品川区)で行われた同会の定期総会・交流会には、約300人が出席。各地域ふるさと会会長、町議など来賓が見守る中で、足立区とも関わりの深い俳優・梅沢富美男さんが、吉田満町長により深浦町観光特使として任命された。会場には、梅沢さんの艶やかな花魁姿の「ねぶた」が登場。8月2日(木)~7日(火)に開かれる「青森ねぶた」祭の先頭を切って練り歩く予定だ。
 「『ふるさとの絆つなげる深浦会』は、支え合って今年20周年。教師生活を通じて、教育には『心のふるさととなる1つの道標』が必要だと感じてきた。40年間で教師としての使命は果たせたと考え、これからは後継者を育てながら、深浦会会長としての責務を全うしたい。ふるさとは、人生の『原点』。足立区にも、深浦出身者がいらっしゃるはず。入会ご希望者はぜひご連絡を」と小野会長。
【連絡先】深浦会東京事務局TEL3418・0914、FAX3422・0483。