足立朝日

銭湯&ボーリング場が劇場やカフェに再生 千住に文化複合施設「BUoY北千住アートセンター」

掲載:2017年8月5日号
北千住に若者による新たなアートの拠点が誕生した。文化複合施設「BUoY北千住アートセンター」(千住仲町49‐11)だ。
 仲町氷川神社に程近い墨堤通り沿いのビルの地下1階と2階で、元はボウリング場と銭湯。銭湯だった地下1階は、コンクリート打ちっぱなしの壁や浴槽を舞台の一部として残し、廃墟然とした雰囲気を生かした劇場兼ライブハウス。ボウリング場廃業後に、菓子会社の倉庫として使用されていた2階はカフェ、イベントスペース、稽古場、アートギャラリーとして生まれ変わる。
運営するのは一般社団法人BUoY北千住アートセンター。芸術監督の岸本佳子さん(34)が代表を務める。東京大学の博士課程修了後、コロンビア大学で芸術監督を学んだという岸本さんに、話が舞い込んだのは昨年5月。千住を知るにつれ「こんな面白い街だったんだ!」と惹かれたという。「マルイ、ルミネがドンと構えているのに、宿場町通りを1本入るとおじさんが個人でやっている店があって、地元のお店が個性的。特に飲み屋街」。5つの大学を有しながらも、価値観の異なるものが混然一体となった街を新たなアートの発信地にしたいと、クラウドファンディングで資金を調達した。
劇場は7月28日(金)にオープン、「社会的アート」をテーマに上演していく。7月9日(日)のプレイベントでは現代詩を上演し、予想をはるかに超える100人の観客が訪れた。
 カフェ、ギャラリー、アトリエは10月1日(日)オープン予定で、カフェでは駒込「百塔珈琲」店長の柴田悠紀氏監修のコーヒーを提供する。
「アートというと身構えてしまうかもしれないけど、カフェは居心地のいい空間を目指したい。若い変な人と会える非日常の場所と思って、気軽に来てもらえれば」と岸本さん。
千住の新たな魅力と可能性が楽しみだ。

写真上/プレイベントで元銭湯の廃墟を舞台に現代詩を上演
下/ 代表の岸本さん