足立朝日

東京芸大院生が研究し千文会が協力 「千住めぐり歌」が完成

掲載:2017年10月5日号
「♪大橋渡れば 千住宿 将軍さまも大名も 芭蕉も旅立つ 奥の道♪……」。今、「住みたい街ランキング」の8位にランクされるなど、人気急上昇中の千住をさらに元気にするリズムも詩も軽快な街あるき歌「千住めぐり」が完成。このCDが近々千住地区の小学校、商店街などに寄贈されることになった。
 これは、東京芸大大学院生(芸術環境創造博士課程)の槇原彩さん(27)の「地域コミュニティ・ソング」の研究の一環として実現したもの。それに共感したNPO法人千住文化普及会の櫟原文夫代表(69)は「子どもたちに千住の歴史文化を伝えるのにふさわしい作品となった」と大歓迎している。
歌は11番まであり、大橋公園、橋戸稲荷、足立市場、源長寺、勝専寺、金蔵寺、検番横丁、千住絵馬屋、横山家、長円寺、名倉医院、清亮寺と千住大橋を起点に、日光街道沿いの千住橋戸町、千住河原町、千住仲町、千住1~5丁目付近までの歴史や文化を各町ごとに見事につないでいる。
作詞者は、千住文化普及会のメンバーの岡田喜久子さん(74)。岡田さんは、6年ほど前に入会、活動する中で千住の歴史と文化のすごさに感激、作詞を始めた。「千住を訪ねてきた遠方の人に、何か心に残るお土産をあげたい、という一心で作りました。それをコピーしてあげたんです。そしたら喜ばれてね」と岡田さん。この詩は当時は曲がなかったので、「鉄道唱歌」のリズムで歌うとぴったり。
一方、槇原さんは、山口県出身で、愛知県立芸大で音楽学を学び、卒業後コンサートホールの企画・制作部門で3年間働いた後、東京芸大の大学院に入学。修士課程の時に「地域コミュニティソング」に興味を持ち、「ご当地ソングとは違う地域の人々の連帯感、帰属意識を探ろう」と研究を進めた。2年ほど前に、北千住のイベントで「普及会」と出会い、岡田さんや千住の詩のことを聞いて、意気投合、一気にCDを作ることになった。
槇原さんが動いて、作曲は東京芸大卒業生で現在ゲーム会社に勤める比良彩那さん(26)に依頼。先日同大千住キャンパスで行われたレコーディングでは、千寿本町小6年の児童12人がやって来て合唱し、同大ピアノ科の宮崎紗織さん(20)がピアノ伴奏、音楽環境創造科2年の佐藤来さん(20)、1年の永田風香さん(19)が録音をした。
児童たちは「すばらしい千住の街を自分が回っている感じになった」「外の人も千住の歴史と文化がよくわかる曲」と口々に語っていた。
なお、CDの問い合わせは、TEL3881・3232千住文化普及会・櫟原さんまで。

写真/レコーディングする児童たち=東京芸大で