足立朝日

羅針盤VOL.73

掲載:2017年10月5日号
「月は、有明の東の山際にほそくて出づるほど、いとあはれなり」(清少納言、旺文社文庫「枕冊子」㊦237項目)――。9月、10月は一年の中でも月がとりわけきれいな季節。そして今年の「十五夜」は10月4日(水)。実は「十五夜」=「満月」ではなく、今年の満月は10月6日(金)だそうだ。
そこで、海は、星は、蟲はと鋭く寸評するあの清少納言が、どんな月をどんな言葉でほめているのかと久しぶりに「枕の草子」を開いてみたら、何と「夜が明けかけても、空に残っている月が東の山際にほそい姿で出る時がもっともいい」と言う。
「十五夜」は、この新聞が出る一日前。果たして月は出たのか? と書いて筆が止まった。
「月見どこじゃないよ」と関係者を中心に怒られそうだ。突然の「解散」の声で世の中は
あっという間に非日常ムード。しかし、ここは性根据えて、偉大な大自然の動きに身を任せるとしよう。果たして、22日(日)の投開票日にどの月(政治勢力)が人々の心をとらえることになるのか――。満月なのか三日月なのか?   (編集長)