足立朝日

日本に3人のみ 銭湯絵師・丸山清人さんの 富士山絵、区に寄贈

掲載:2018年10月5日号
 銭湯と言えば、思い浮かぶのが壁画の富士山。その富士山銭湯画が、9月11日(火)、「あだち銭湯文化普及会」から足立区に寄贈された。
 8月25日~9月2日に区役所アトリウムで開催された「THEあだち銭湯展」(あだち銭湯文化普及会主催)の目玉企画、銭湯背景画ライブペインティング(8月25日)として描かれたものだ。
 区長応接室で行われた贈呈式に同普及会の吉田建典代表、荒木久美子副代表、足立区浴場組合連合会・森山篤会長、そして作者である銭湯絵師・丸山清人さん(83)=日野市在住=が出席。近藤区長から吉田代表に感謝状が贈られ、懇談した。
 現在、銭湯絵師は日本(世界)に3人のみ。丸山さんは18歳でこの世界に入り、24歳頃からこれまでに1万枚以上の銭湯画を手掛けてきたという。普通の絵との大きな違いは、画材が5色のペンキ(白、黄、赤、紺、群青)のみであること。また、前の絵を塗り潰しながら上に新しい絵を描くため、難しいそうだ。
 実際の銭湯の壁面は3m×5mほどで1日がかりだが、ライブペインティングでは90㎝×180㎝(三六判)の板を使用。約1時間半で描いた。
 区長からの「実在する風景ですか?」の問いに、想像で描いていると種明かしをした丸山さん。世界遺産になってから依頼のほとんどが富士山だそうだが、「同じ富士山は二度と描けない」と、ベテランでもてこずることなどを笑顔で語った。
 贈呈された絵は額縁に入れ、イベントの際は出張展示をする予定という。
 都内の銭湯は昭和40年代には約2600軒あったが、約550軒に減少。また現在は3分の1以上がタイル画に変わり、銭湯絵は貴重な文化になりつつある。
 足立区内で丸山さんの銭湯絵があるのは、おきもと湯(富士山/西新井本町4‐29、TEL3898・8626)とタカラ湯(立山連峰と北陸新幹線/千住元町27‐1、TEL3881・2660)の2軒。

写真/寄贈された富士山絵を囲んで、左から近藤区長、丸山絵師、吉田代表、森山支部長、荒木副代表=区長応接室で