足立朝日

羅針盤 VOL.85

掲載:2018年10月5日号
 「昨日開かれた区のミーティングで、区民に『インバウンドのフォローアップをどう行うか』パブリックコメントを求めようということになり、そのガイドラインを作りました。以下その内容です」――。
 こんな文章が、区の広報に出ていたとする。一体どれ位の人が、この内容を理解できるだろうか? 
 先日、文化庁が行った国語に関する世論調査の結果が大変興味深かった。官公庁がよく使うカタカナ語について、かなりの人が「漢字の言葉を使った方がいい」と答えているという。正に「してやったり」である。
 冒頭の文章は、漢字になおすと「昨日開かれた区の会議で、区民に『訪日外国人旅行客の追跡調査をどう行うか』意見公募をしようということになり、その指針を作りました。以下その内容です」になる。よくわかる。  だいたい「インバウンド」なんて言葉は、オリンピックも近いこともあって最近よく聞くが、「リバウンド」と間違えた、という笑い話もあるくらい。「外国人旅行者」でいけない理由でもあるのか、外務省にでもヒアリングして(聞いて)みようか。
 豊かでしなやかな意味をもかもし出す漢字や日本語をもっと大切にしたいものだ。(編集長)