足立朝日

ママのお腹から「はじめまして」 生物園 オオカンガルー誕生

掲載:2021年2月5日号
 生物園から明るいニュースが届いた。オオカンガルーの赤ちゃんが1月8日(金)に誕生。同園でのカンガルーの繁殖はこれが初となる。
 父親は2012年、姉妹都市であるオーストラリア・ベルモント市にちなんで飼育を開始したカンタ(9歳)。母親のワッカ(10歳)は18年9月に開園25周年を記念して、埼玉こども動物自然公園から贈られた。
 「ずっとオス1人でいるカンタにお嫁さんを」、と思っていた生物園スタッフ。板を挟んでお見合いをさせ少しずつ2匹の距離を縮めたが、ワッカが拒むそぶりを見せることもあり、繁殖は難しいと諦めかけたこともあったという。
 その後、餌を工夫するなどした結果、無事カップル成立。昨年10月初旬からワッカのお腹が膨らみ始め、年が明けて育児袋から顔を出している赤ちゃんを飼育員の吉田修さん(58)が確認した。
 カンガルーは生まれた時には体長1センチ、体重2~3グラムという小ささ。自力で母親のお腹をよじ登って袋に入り、中で1カ月ほどかけて育つため出産が確認できないことから、顔を出した日を誕生日としている。今は暖かい日には、1日の半分ぐらい姿が見られるそうだ。
 飼育の上で気を配っているのは、袋からの落下事故という。「もし落ちてしまった場合にもクッションとなるように、コンクリートの寝部屋にフカフカの藁のベッドを作っています。今くらいの大きさまで育てば、心配は殆どありませんが、生まれて間もない頃ですと、仔が袋から落ちて育児放棄をしてしまう、最悪の場合にはそのまま死んでしまうということが考えられます」と吉田さん。もちろんその場合にも「すぐに人工保育に切り替えられるように保育器の準備や人工授乳用にミルクなども用意していました」。
 母親の袋の中で過ごすのは300日ほど。「このまま順調に育っていって、暖かくなると自分でお母さんの袋から出入りする姿が見られるかもしれません」。名前や命名の方法は、未定とのこと。かわいい親子が見られるのが楽しみだ。
 現在は新型コロナウイルス感染症拡大により、2月8日(月)まで休園中(2月9日以降は、状況により判断)だが、YouTubeの「足立区生物園チャンネル」で動画を配信している。
【問合せ】TEL3884・5577生物園

写真上/袋から顔を出す赤ちゃん
下/いつもお母さんと一緒