足立朝日

株式会社喜久屋 代表取締役 中畠信一さん(47歳)

掲載:2010年3月5日号
保木間1丁目在住

柔軟な大人の思考で学生を応援

 クリーニングの喜久屋は、東京、埼玉、千葉の一部に150店舗を展開。斬新なアイデアのサービスを次々に打ち出し、人々のライフスタイルを支える。
 中畠信一さんは代表取締役兼CEOとして多忙の日々の中、水曜夜はギャラクシティで行われている学生たちの打ち合わせに顔を出す。
 学生が企画から運営までを手がける「スチューデントプロデュースコンサート」に関わって2年目。昨年、友人のチェリスト・渡部玄一氏が足立区出身のピアニスト・白石光隆氏と出演することを知り、「友人の地元での公演に一肌も二肌でも脱ぎたい」と、ご近所、取引先などにチケットを80枚以上販売。過去最多の動員数を得た。
 大人世代として地元への恩返しにも繋(つな)がるなら、と今年正式に営業部長サポーターとして参加、10ヶ月にわたりアドバイス。しっかりしたコンセプトづくりをさせるため、最初の頃は、企画先行になりがちな学生たちの「首根っこを掴(つか)んで引き戻す作業」のくり返しだったという。
 チケットを買ってもらうため、大人たちに想いを伝えるテクニックも伝授した。訪問のアポイントを取る言葉を一緒に考え、社長役や事務員役になってロールプレイングも。公演の成功だけでなく、この挑戦を学生たちにとって有意義なものにしたいとの想いがある。
 「彼らは発想がピュア。自分もともに勉強しようという姿勢です。あの中に入ったら大人というのは関係ないですから」と笑う。彼らとのコミュニケーションも、デコメ(動く絵文字メール)で自然にやりとりするとか。
 本業では、クリーニング料金で衣類を半年間預かるe-closetのサービスを6年前から始め、好評。預かるだけでなく、ほころび、裏地交換などメンテナンスも請け負う。収納スペースが狭い今の時代に合った「住環境改善サービス」という。
 アイデアを生み出す源は「お客様の不取りです」と中畠さん。不安、不満、不便、それらの「不」を取り除くこと、そして時流を知ることの2つ、と断言する。不況下で厳しいが、「グチグチは言っていない、チャレンジチャレンジ言っている」。
 多角的な柔軟な考えが会社を支え、学生たちの大きな助けとなっている。