足立朝日

23.「保木間氷川神社」

掲載:2010年8月20日号
西保木間1‐11‐4
氏子=西保木間、保木間1~5丁目の一部町会ほか近隣の他町会の皆さん


 渕江小学校の隣に緑生い繁る神社がある。ここ保木間氷川神社は、須佐之男之命(スサノオノミコト)、豊受姫命(トヨウケヒメノミコト)、菅原道真(スガワラミチザネ)をご祭神として祀っている。創建は不詳、例祭日は9月15日(大祭は7年に一度で、来年が例大祭)。この地域一帯は古くから田畑に囲まれた地域で、同神社もそんな田畑で働く農家の人々を見守ってきた。江戸時代、保木間・竹塚・伊興の三村はもと伊興氷川神社を鎮守としており、明治初期、同社もそこに合祀されたが、明治5(1872)年に分離、社名を氷川神社と改め、保木間の鎮守となった。
 同神社には区の文化財に指定された「榛名(はるな)塚」や、(氏子の)日中太平洋戦争の戦没者慰霊之碑などがある。
 また1890年代に起きた公害事件「足尾鉱山鉱毒事件」で、被害を訴えるため上京する被害住民に対し、同問題に取り組んでいた田中正造(当時衆議院議員)が、この地で会見し、同問題の解決に努力すると演説を行った(保木間の誓い)場所とも言われている。
【問合せ】TEL3883・0479社務所/TEL3420・4696坂田宮司
【交通】東武伊勢崎線「竹の塚駅」東口下車徒歩10分

写真=上/周囲が開拓されていく中、昔から変わらぬ姿を残す神社
下/頂上に榛名神社の小祠が祀ってある榛名塚