足立朝日

あの町この店

掲載:2010年11月5日号
うつわ 萬器(ばんき)
千住4-18-11 TEL5284・8220


お気に入りの器と出会える喜びを

 お気に入りの器に盛り付けると、普段の料理が少しだけ特別なものに変わり、心が弾む。「気持ちや美意識を満たす器に出会っていただきたい。」
 そんな素敵な提案をしてくれるのが、ここ。オーナーの久保田眞弓さんが、17年前から柏で営んでいるお店の千住店として、9月にオープンした。
 洒落た店内には、シンプルでしっとりと品の良い器が並ぶ。オーナー自ら全国の作家を訪れて買い付けているもので、料理研究家なども愛用する著名な作家の作品が多い。「青山などに展示しているものと同じレベルだけど、《器》は見るものでなく、使って潤いを感じてもらうもの」と久保田さん。「一器で多様」のコンセプト通り、どの器も煮物、パスタ、果物、お菓子など、イメージしやすい。
 軽くて持ちやすいごはん茶碗、皿などのほかに、土鍋もある。伊賀の土鍋(6300円)は土の質が良く、野菜などの食材にじんわり熱が通るので、味わいが格別とか。
 イチオシはごはん炊き土鍋。鍋で炊くのは面倒なイメージがあるが、13分で炊けて火力調整の必要なし、吹きこぼれなしの優れもの。直火で炊いたホンモノのお米のおいしさが手軽に味わえる。
 器は贈り物にも最適。「贈る側、贈られる側にも良かったと思われるものを選んでもらえれば」と店長の岩城順子さん。都心に行かなくてもいいものが揃えられる、とお客さんの反応も上々だ。
 器は2000円台から。使いやすい箸や麻のふきん、お茶などもある。
 営業時間は午前10時半~午後7時半。無休。

写真=上/手にしっくりくるカップの数々
下/気持ちも温まる土鍋と器で、食材を美味しく



〈交通〉北千住駅西口3分