足立朝日

PTA会長&校長奮戦記 その1

掲載:2015年9月5日号
扇小学校 扇2‐30‐1

 足立区には、69校の小学校と、37校の中学校(区立)がある。各校、パワフルでユニークなPTA会長が校長とタッグを組み、子どもたちのために日々奮闘。今号から両者の姿と思いを連載!
 3人の娘を持つ有澤通会長は、大の子ども好き。「PTA活動が苦になることは一度もない。学校現場は本当に大変! 先生方が少しでも明るく元気でいられるよう、また少しでも仕事がやりやすいように、学校と保護者間の調整をするのが私の役割!」と考え、試行錯誤を繰り返す。
 有澤会長は、無双流拳術(護身術)の遣い手でもある。学生時代に培った他の武道を機に、師と共に無双会を立ち上げ、現在、扇小と西一小で毎週日曜日、午後7時から1時間、ボランティアで希望児童に護身術を指導。その際は「有澤伸浩」を名乗る。
 さらに、ギャラクシティからの要請に応え、定期的に「こども護身術」を担当。次回は、9月19日、
10月24日、12月19日、各土曜日・午後2時~3時
30分。また、「おやこde護身術」も、11月21日(土)①午後1時~2時 ②2時30分~3時30分に予定。
問合せ・申込みTEL5242・8161同館。
 子どもたちが様々な危険にさらされている今を憂える有澤会長は、自身の技をもって学校内外で精力的に活躍中だ。
 大野芳之校長は「有澤会長は、強い意志をもって子どもたちに対応してくれている。お泊り会では、防災用アルファ米を食べさせる提案をしたり、お父さんたちを活動に巻き込むため、意図をもって動いてくれることがありがたい」と感謝。教員生活35年の中で、板橋・世田谷・調布・2校の海外日本人学校に勤務し、現在扇小で6年目を迎える。「他区の校長から『足立区は大変でしょ』と言われるけれど、足立区だから大変などということはない。むしろ私はこの学校へ来て、『諦めないことの大切さ』を学んだ。20分休みにも職員室に戻らずに、勉強を見ている教員もいる。子どもたちが自分の力で考えて問題を解き、10点20点と成績を上げていくことは私たちもうれしいけれど、一番うれしいのは子ども自身。サマースクール期間中は、全教員を勤務日にして、子どもたちの学習指導に当たっているが、ここで学び、江北中へ行った生徒たちが、今度は自分の知識をもって子どもたちに勉強を教えるボランティアに自主的に参加してくれる。良い連鎖が起きている」。そう語る大野校長の笑顔は、抜群に明るい。


有澤通会長


大野芳之校長