足立朝日

PTA会長&校長奮戦記 その4

掲載:2016年2月5日号
西新井第一小学校(西新井6-21-3)
石鍋浩PTA会長 & 網田俊二校長


 石鍋浩さんは、父の実さんと親子二代にわたり、西新井第一小学校のPTA会長を務める地元っ子である。中田泰弘前会長時代に会計監査を務め、その間に創立60周年を体験。2年前に会長職を引き継いだ。「緊張していたけれど、同じ時期に西一に赴任された網田俊二校長がざっくばらんで、西一のことをよくご存知なので本当に助かった!」と当時を振り返る。
 網田校長が西一に詳しいのは、3人の子どもと妻が同校の卒業生であるというから当然のこと。「保護者として14年間西一にお世話になったが、さらに校長としてお世話になるとは考えてもいなかった」と笑う。
 同校は、平成26年9月に「コミュニティスクール」の指定を受けた。開かれた学校づくり型のコミュニティスクールとして、「家庭教育」「学校地域安全」「学校評価」の特色ある3部会で構成。家庭教育部会では、土曜授業として網田校長が「子育てにおける父親の役割」をテーマに講演を行い、好評を博した。学校地域安全について、網田校長の意気込みが表れているのは校舎の廊下。登下校時の子どもたちの安全を見守る地域の方々個々の顔写真を網田校長自らが撮影し、廊下の壁に貼って紹介している。小学校校長会会長としての重責も担う網田校長の日常は実に多忙だ。
 同校の地域力が発揮されるのは、毎年1回行う「西一ふれあいまつり」。西新井中学校ブラスバンド、阿波踊り、模擬店など地域の協力を得て、大盛り上がりのイベントとなる。西新井中のバドミントン部に体育館を貸出していることから、そのお礼として昨年は、部員たちがゴミの回収を実施。小中連携教育の良いモデルが垣間見られた。
 石鍋会長が常に心に留めることは、「保護者にいかに学校に関わってもらうか」ということ。これからは委員という形を超えて、「一人一役」の感覚で「何かに一度は関わる」という意識を高めたいと考えている。SNSでやり取りができる現在、「人と人がお互いの顔を見て心を寄せ合う」ことで、子どもを軸とした保護者同士の素晴らしいコミュニケーションが生まれると信じているから。その思いが、多忙な仕事を持ちながらも、PTA会長として自らを奮い立たせる原動力ともなっている。

写真/固い握手を交わす石鍋会長(左)と網田校長