足立朝日

河川敷の大滑空

掲載:2022年1月5日号
撮影/小久保彰さん
=綾瀬6丁目在住


 荒川河川敷の大空に現れた大きな鳥は、その存在を見せつけるかのように悠々と羽を広げ、飛んでいた。ハヤブサの仲間のチョウゲンボウだ。オスの平均全長33㎝、メス同38㎝。体を斜めにしてホバリングという空中の一点に静止する飛び方を交えながら、ひらひらと直線的に飛んだり、急降下して昆虫やネズミなどの小動物を捕らえる姿は、ここ荒川河川敷でも見られる。
 普通は、冬には南下していなくなるのだが、ここのチョウゲンボウは、定住。「鉄橋に営巣しています。この広々した足立の河川敷が気に入っているんですね」と小久保さん。先が読めずにオタオタ歩く人間どもをよそに、今年も悠然と大空を飛ぶことだろう。