足立朝日

Vol.36 Animal shelter in Austria

掲載:2008年12月20日号
 オーストリアのアニマルシェルターと、日本の動物愛護センターはどこが違うの?
 「偽の国」という悪評の高い日本では、食品業界から建築関係までが国民を騙しつづけ、毎日の生活に不安を注いでいる。でも民間企業より「偽」の象徴とも言えるのは日本の行政。国民の大切な税金を紙吹雪のような無駄遣いをしている霞ヶ関のバカ官僚は聞こえの良い言葉で臭いモノに蓋をする名人たち。当然のこと、動物問題に関しても彼らの発想は耳を疑いたくなるような内容。日本中に散らばっている「動物愛護センター」はその悪例の一つ。

これらの施設の名前から判断してしまうと、日本は動物に優しい国だと思う気持ちになるが、実はこれも行政の「偽」の一部。愛護や保護とごまかしながら、捕獲された又は持ち込まれた動物たちは3日、長くて7日間のうちに容赦なく殺されてしまう。そしてその殺し方も「偽」と言わざるを得ない方法で行われている。「安楽死」とは真っ赤なウソ! 本当は炭酸ガスによる窒息死!毎日、日本流の「偽」の犠牲になっている数々の命のことを考えると、涙がとまらない!

  ではオーストリアの動物事情はどこが違うのかというと、行政による捕獲は行われていないし、ペットの殺処分もゼロ! 何らかの理由で飼えなくなった動物たちは、各地にあるアニマルシェルターで新たな里親に引き取られるまで保護されている。命を大切にするということは、オーストリア国民一人一人の意識でもある、社会の基本的な常識でもある。(マルコ・ブルーノ)

【あとがき】
 日本も、いつか、動物に優しい国になるようにと希望し、「愛のしっぽ」というシリーズを終了させていただきます。3年間お付き合いをいただき、心から感謝申しあげます。