足立朝日

コーシャハイム北千住   緒方 了会長

掲載:2009年2月5日号
白翁会と若い力で自治会を強固に
 日ノ出町26にある同自治会は、スタートしてまだ2年足らず。老朽化した団地を立て替えした新築の団地で、戻り入居と新規入居が半々の構成となっているためだ。緒方会長は自治会の必要性、重要性を居住者が認識するのに苦労している現状という。

 しかし、旧居住者とはバラバラに散った転居先に定期的に連絡を取り合い、緒方会長の自宅を開放して毎月1回の「おしゃべり会」で、近況や団地の工事の進捗状況説明などで「より以上に関係が密になった気がする」という。何とか自治会を立ち上げたものの、役員の大半が高齢者。
 現在の自治会組織は会長、副会長3人、会計2人、書記、青少年婦人部、環境衛生部、防火防犯交通部、会計監査という最小限の形だが、防火演習や夜回りひとつとっても参加者は高齢者ばかりで、緒方会長自身も車椅子で参加している状況だ。
 時代の趨勢が高齢者問題を大きな課題としている中で、「白翁会」という会を立ち上げ、高齢者の仲間作りを心がけた結果、現在ではその会員の人たちが、大きな原動力となっている。
 また、緒方会長の奥様、邦子さん(白翁会会長)が、過去10数年の民生委員としての経験と足立区福祉部高齢サービス課を事務局とする、介護を抱える家族のボランティア団体「足立1万人の介護者家族会」の副会長、あんしん協力員、やすらぎ支援員などの実績を生かして援護やアドバイスで支えている。
 緒方会長は「30数年前に、旧団地時代10年余の会長前歴の経験だけで重責を担っていますが、経験豊かな役員の皆さんに助けられ、車椅子でも頑張れるのです」という。
 今後は、都公社住宅自治会協議会との協議、打ち合わせ、居住者から寄せられる色々の問題を、大家である都住宅供給公社へのパイプ役をつとめ、「この団地に住んで本当に良かった」と思えるような団地にしたいという。
 それには自治会をより強固で将来性のあるものにするために、若い人たちの力が必要不可欠だ。
 先ごろ青少年婦人部が中心となって「おしゃべり会」を開いたところ、子ども同伴で4、5人の若いお母さんたちが参加。「白翁会」から特別参加した高齢者も交え、楽しく和やかに過ごせ、後日、若いお母さんから嬉しい礼状が届いた。これからも楽しく語り合える機会を企画していく予定だ。