足立朝日

Vol.6 行政指導にレッドカード!

掲載:2005年11月20日号
行政指導にレッドカード!
 あなたは、来世を信じますか? もし生まれ変わると信じているのなら、一つ、忠告しましょう。必ずまた人間に生まれ変わるという保証はないそうだ。
 それを考えると、運悪く日本の犬に生まれないように今のうちに祈った方がいいと思う。家族の一員と言いながら、日本の犬の7割以上が外で飼われている。その中には散歩も行けず、手入れや健康管理もされない犬がたくさんいる。
犬小屋に鎖、一生つながれっぱなし。何でこのような惨い飼い方? 凶暴だから? 違うね …… 犬だから、理由はそれだけ。
 各地の保健所がこの国のトンデモナイ方針に基づいて、「犬をつないで飼いましょう」をしつこく指導しているから、犬小屋と鎖が日本流の「愛犬の正しい飼い方」として定着した。これで「家族の一員」と良く言えるよね。 外飼いをされている犬の寿命は短い。暑さや寒さに曝され、孤独感にも耐えなければならない。当然ストレスが溜まる。無駄吠えをする。人に噛みつくようになる。保健所の職員の中には「この行政指導は間違いだ」と気づいている人も大勢いる。が、公務員として国の時代遅れの方針に従うしかない。
 犬は家畜でもなければ、危険な動物でもない。犬は人間の良きパートナー、信頼できる相棒、そしてなによりも、犬は家族の大切な一員。一つ屋根の下で一緒に生活を楽しむのが当然だ! (マルコ・ブルーノ)

山梨の「犬捨て山」に捨てられたトモコとマルコさん