足立朝日

7.「氷川神社」(千住4丁目)

掲載:2009年8月20日号
千住4―31―2
氏子=千住4丁目




 ご祭神は須佐之男命(スサノオノミコト)。
 元禄4年(1691年)の創建と伝えられる。明治維新政府の神仏分離政策により、本地仏の魚籃観音は隣接する別当寺の長円寺に移された。


高正天満宮

 現在の社殿は明治16年(1883年)の造営。拝殿左には「高正天満宮」が祭られており、その縁起を記した「高正天満宮縁起碑」や寺子屋「群雀堂」を開いた正木氏について記した「正木櫟蔭事績碑(まさきれきいんじせきひ)」がある。

 また、高さ7・53m、幅約3・6mの3層構造の山車を所蔵している。静御前が乗っている3層部分が上下に動く「せりだし構造」が特徴で、足立区の有形民俗文化財に指定され、現在は足立区立郷土博物館で保存されている(通常非公開)。
 言い伝えでは明治5年(1872)の作。静御前は東京では一番古いもので、髪には本物の人毛が使われている。山車に巻かれている赤い四方幕の刺繍は、千住4丁目の女性たちの手仕事で、金糸が足りずに自分の髪を売ったと伝えられる。同じく保存されている大幟は幅1・8m、長さ15mもあり、昔は浅草からも見えたという。
(山車写真=郷土博物館提供)