足立朝日

10.千住神社

掲載:2009年10月20日号
千住宮元町24―1
氏子=宮元町、千住1・2丁目、中居町、龍田町、寿北町、寿南町、柳町、緑町、梅田八千代自治会



 ご祭神は須佐之男命(スサノオノミコト)、宇迦之御魂命(ウカノミタマノミコト)。
 千住(千寿)に集落が形成され始めた延長4年(926)に土地鎮護・五穀豊穣を祈り、稲荷神社を創立。弘安2年(1279)同所に氷川神社を建立し、明治6年(1873)6月に両社を合祀。西森神社と改め、同年7月に足立区内唯一の郷社と定められた。大正4年(1915)12月、御社号を千住神社と改めた。現在でも氏子外、区外の多くの人の崇敬を集めている。


写真上=参道
写真下=拝殿


  926年の鎮座より、永承6年(1051)源義家は奥州征伐の際、荒川(現千住大橋付近)を渡り二ツ森(現同神社)に陣営し、神前に戦勝を祈願したと古記録に記載されている。また、鎌倉時代から江戸時代には、ここを二ツ森と言い代々の将軍が鷹狩りを行ったという記事が「旧考録」に記載されている。
 千住が日光街道第1宿となり、同社はその西方にあることから西の森とも言われた。明治7年(1874)6月2日、明治天皇、奥州巡幸の途、千住にて御休息の際、西森神社(同社)の井戸水(現在枯井戸)を御飲水されたと「足立区史」に記載。
 境内には千寿七福神の「恵比寿様」が祀られ、絵馬に願いを書き御神体を廻し、白いハンカチで願い事の恵比寿様の部位を3回なでると御利益を得られるという。
 また、木花開耶姫命を勧請した富士塚があり、毎年7月1日だけ登山参拝できる。ほかに慶応2年に建てられた「ものいえば 唇さむし秋の風」の芭蕉句碑もある。
 例祭日は毎年9月第2週土・日曜。5年に1度の大祭には文久3年(1863)製作の、都内有数の千貫神輿と言われる「一ノ宮大神輿」の渡御が行われる。次回は平成22年。問合せTEL3881・1768大塚圭一郎宮司

写真上=御利益がある恵比寿様
写真下=一の宮大神輿


※都神社庁発行の掲載名簿順に順次掲載。次回は箭弓神社、東伊興氷川神社