「幻灯記KUKAI~ダイダラボッチ見たか?」が、10月24日(火)~11月5日(日)、まで上演される。作・演出は、「ピーターパン」、オペラ「罪と罰」などの加藤直(ただし)。鋭い表現と知的かつ丁寧な作品作りで、その名を馳せる。
同作品で注目されるのは、役者と江戸糸あやつり人形のコラボレーション。370年の歴史を継承する三代目・結城一糸が主宰する「アセファル」の企画・製作だが、同作品でエグゼクティブプロデューサーを務める佐伯民子の祖母が語る「空海」から発想を得た。歴史上の記録にも残らない、空海の空白の7年間。青春時代の空海は、何を求めて彷徨っていたのか?その純粋な疑問に、病んだ現代で人間性を失いつつある「女」(荻野目慶子)、「私」(ダンカン)、「ボク」(黒田耕平)を絡ませて物語は始まる。空海の足跡を求める夢の中の旅で、水先案内人になるのは、人形の「そら」(結城一糸)と「うみ」(田中純・十一代目結城孫三郎)、そして「吟遊詩人」(港大尋)。空海の詩や言葉は、音楽・歌・声明・映像で自由に空間を誘う。10人の僧侶による声明も圧巻。田中は結城の実兄で、現在は大学教授。「兄との共演は16年ぶり。人形に対して、優しさや思いが溢れている今の兄に、ぜひ舞台に立ってほしかった」と結城は語る。
役者と人形のコラボレーション
空海の幼少時「真魚」(まお)も演じる荻野目は、「どのように進んでいくのか先が見えなくて怖いけれど、『音楽は恵み深い嘘』だとか、普通は出てこない言葉があって、とても楽しみ。直さんは『肯定』の演出家なので、難しい役でも挑戦しようという気持ちにさせてくれる」と微笑む。2ページにも及ぶ長セリフをこなすダンカンは、意外にも舞台は初めてという。「僕は、何をやっても『それいいね』と言われると、かえって心配になる。本当 左からダンカンさん、
に難しい芝居なので、40代半ばにしてのドキドキ感。こ 黒田さん、荻野目さん、
の先の人生、何があるのか判らないから、好きに生きて 結城さん
時には変化球もいいかもしれないという思いで挑戦する」。黒田は、その澄んだ瞳を宙に泳がせて言葉を探す。「今まで相手の顔を見てコミュニケーションを取ってきたけれど、今回は人形が相手で手強い。とにかく言葉では表現できない不思議な作品なので、ぜひ観てください」
前売チケット7500円。足立区民は6000円に割引(要・証明書)。℡5244・1011。
同作品で注目されるのは、役者と江戸糸あやつり人形のコラボレーション。370年の歴史を継承する三代目・結城一糸が主宰する「アセファル」の企画・製作だが、同作品でエグゼクティブプロデューサーを務める佐伯民子の祖母が語る「空海」から発想を得た。歴史上の記録にも残らない、空海の空白の7年間。青春時代の空海は、何を求めて彷徨っていたのか?その純粋な疑問に、病んだ現代で人間性を失いつつある「女」(荻野目慶子)、「私」(ダンカン)、「ボク」(黒田耕平)を絡ませて物語は始まる。空海の足跡を求める夢の中の旅で、水先案内人になるのは、人形の「そら」(結城一糸)と「うみ」(田中純・十一代目結城孫三郎)、そして「吟遊詩人」(港大尋)。空海の詩や言葉は、音楽・歌・声明・映像で自由に空間を誘う。10人の僧侶による声明も圧巻。田中は結城の実兄で、現在は大学教授。「兄との共演は16年ぶり。人形に対して、優しさや思いが溢れている今の兄に、ぜひ舞台に立ってほしかった」と結城は語る。
役者と人形のコラボレーション

に難しい芝居なので、40代半ばにしてのドキドキ感。こ 黒田さん、荻野目さん、
の先の人生、何があるのか判らないから、好きに生きて 結城さん
時には変化球もいいかもしれないという思いで挑戦する」。黒田は、その澄んだ瞳を宙に泳がせて言葉を探す。「今まで相手の顔を見てコミュニケーションを取ってきたけれど、今回は人形が相手で手強い。とにかく言葉では表現できない不思議な作品なので、ぜひ観てください」
前売チケット7500円。足立区民は6000円に割引(要・証明書)。℡5244・1011。