足立朝日

一輪車寄贈でペルーから礼状 一輪車連盟・若江さん

掲載:2012年8月5日号
 足立区一輪車連盟理事長の若江正徳さん(千住河原町在住)のもとに今年2月、ペルーから礼状が届いた。
 差出人はリマ市のアレーナ・イ・エステーラ文化協会。貧困と深刻な暴力や社会的排斥問題を抱えるビジャ・エル・サルバドール区の中で、様々な文化活動によって子どもたちの教育や平和的な価値観などの育成をしている団体だ。
 若江さんはピースボートを通じて、一輪車12台を寄贈。礼状には感謝の言葉とともに「より多くの子どもや若者たちが将来に機会を得られるようにと進めている、教育プログラムで利用する予定」などと綴られ、寄贈の一輪車に乗った笑顔の子どもたちの写真が添えられていた。
 一輪車指導員の若江さんは、34年前に足立区で一輪車の大会を開始。一輪車連盟国際委員長も10年以上務め、自費での海外活動や、海外遠征での子どもたちの引率や審査員など、普及に長年情熱を注いでいる。
 5年前にはテレビ番組に出演し一輪車ブームに一役買ったほか、中国や韓国でも評価が高い。「なにかしら役に立ちたい」、と一輪車寄贈を始めたのは15年ほど前。一輪車教室の指導料の一部を積み立て、ブラジル、ブルガリア、アメリカ、イタリアなどに贈ってきたが、礼状が届いたのは今回が初。
 「つながりってすごいなぁ。寄付をすることも一輪車の活動の一つ。どれだけ一輪車が大好きな人がいるか、世界を回ってわかった」と感激する若江さん。
 現在76歳。「私の後を続けていただきたいね。いつか、オリンピックに加盟できれば」と語る。

写真/若江さん。寄贈した一輪車に乗るペルーの子どもたちの写真と=自宅で