東京メトロ綾瀬駅東口のサンポップビルとマリアージュビルの跡地に住友不動が計画していたマンション建設が暗礁に乗り上げている。工事は昨年末からストップしているが、12月に同不動産が建設計画の白紙化を表明。これにより、2015年(平成27年)6月末から続く駅前一等地の空き地状態がさらに長びきそうだ。

【低層階への店舗入居にも難色】
この敷地は、約4940㎡(1500坪)。2つの大型商業ビルが2015年(平成27年)6月末に閉館した跡地で、同年8月末に住友不動産に売却されたことが判明。
区との協議の中で、住友不動産側は350戸程度の分譲マンションの建設を明らかにし、予定通り行けば、新ビルの完成は来春と見られていた。
しかし「街の賑わいのためにも、低層階には店舗を入れて欲しい」という区側の要望に対して、不動産側は一貫して困難との姿勢を崩さず、今回の「土地の活用について白紙に戻す」という態度表明になったもの。
【建設計画は未定】
これに対し区は「住友とは継続して話し合いを続けたい」(担当課長)としているものの、先行きは全く不透明。
駅前再開発などを議論する区議会のエリアデザイン特別委員会で区側は、「土地の購入も含めあらゆる選択肢を検討する」(昨年12月)という発言もしているが、路線価で70億円以上という土地だけに、「下限が路線価で、上限は予測不能。区の購入は厳しい」(ある議員)という意見も。
一方「いくら民間用地といっても、駅前の一等地。これの空き地化を4年も5年も放置するのは無責任」(別の議員)という声もあり、今後の動向が注目される。
◆住友不動産株式会社のコメント
ビルの解体作業は、昨年末に計画通り完了しています。建設計画については現在のところ、規模を含めて検討中で、建設スケジュールは未定。準備が整い次第、周知します。2017年2月にビル内のバンケット(集会施設)等は整備できない旨を区に回答していますが、(ビル1、2階への商業施設の設置などは)その後も区とは継続して協議を行っております。
写真上/綾瀬駅東口駅前の広大な空き地。左はイトーヨーカ堂
中/「マックはいつ戻って来るのかね」などの会話が飛び交う4年目の綾瀬駅東口駅前
下/上物だけ解体された現場。年末からこの状態が続く


この敷地は、約4940㎡(1500坪)。2つの大型商業ビルが2015年(平成27年)6月末に閉館した跡地で、同年8月末に住友不動産に売却されたことが判明。
区との協議の中で、住友不動産側は350戸程度の分譲マンションの建設を明らかにし、予定通り行けば、新ビルの完成は来春と見られていた。
しかし「街の賑わいのためにも、低層階には店舗を入れて欲しい」という区側の要望に対して、不動産側は一貫して困難との姿勢を崩さず、今回の「土地の活用について白紙に戻す」という態度表明になったもの。

これに対し区は「住友とは継続して話し合いを続けたい」(担当課長)としているものの、先行きは全く不透明。
駅前再開発などを議論する区議会のエリアデザイン特別委員会で区側は、「土地の購入も含めあらゆる選択肢を検討する」(昨年12月)という発言もしているが、路線価で70億円以上という土地だけに、「下限が路線価で、上限は予測不能。区の購入は厳しい」(ある議員)という意見も。
一方「いくら民間用地といっても、駅前の一等地。これの空き地化を4年も5年も放置するのは無責任」(別の議員)という声もあり、今後の動向が注目される。

ビルの解体作業は、昨年末に計画通り完了しています。建設計画については現在のところ、規模を含めて検討中で、建設スケジュールは未定。準備が整い次第、周知します。2017年2月にビル内のバンケット(集会施設)等は整備できない旨を区に回答していますが、(ビル1、2階への商業施設の設置などは)その後も区とは継続して協議を行っております。
写真上/綾瀬駅東口駅前の広大な空き地。左はイトーヨーカ堂
中/「マックはいつ戻って来るのかね」などの会話が飛び交う4年目の綾瀬駅東口駅前
下/上物だけ解体された現場。年末からこの状態が続く