足立朝日

江戸刺繍の竹内さん 75歳で現代の名工に選ばれる

掲載:2019年12月5日号
 江戸刺繍は東京を中心とした日本刺繍で、その道約50年の竹内功さん(75)=刺繍工芸竹内(千住宮元町)が、厚生労働省の令和元年度卓越した技能者(通称「現代の名工」)に選ばれた。11月11日(月)には、新宿区のリーガロイヤルホテル東京で表彰式が行われた。今年度名工に選ばれたのは150人。
 竹内さんは、精緻な針運びと高度な基礎技術に裏打ちされた、相良縫や駒縫などが評価された。また、東京都や組合主催の伝統工芸品展などに積極的に参加し、組合のリーダーとして小中学生に体験などを通して技能を指導するなど、日本刺繍の技能継承にも尽力している。
 同氏は、通常問屋に卸しているが、月に1度は全国の百貨店で1週間程度の期間、実演販売をしている。

写真/400以上の絹糸を自在に扱う竹内さん