足立朝日

新成人3600人が参加 「成人の日の集い」 トランポリン・森ひかる選手 地元愛と五輪優勝誓う

掲載:2020年2月5日号
 足立区成人の日の集いが1月13日(月・祝)、綾瀬の東京武道館で開かれ、約3600人の新成人が参加した。

 今年のテーマは「第0話 笑み咲き誇る ハレ舞台」。新成人による実行委員会が企画から当日の運営まで携わる恒例の形式で、今年の実行委員は過去最多の18人。開会前に会場外で円陣を組み、「成功させるぞー!」と気合を入れて臨んだ。
 第1部の式典では、近藤やよい区長が「一日一日を、些細な事でも小さな夢や希望を持って。皆さんの未来は足立区の未来」、鹿浜昭区議会議長が「世の中の出来事や政治に関心を持って社会参加して欲しい」などエール。それを受けて新成人を代表して実行委員の4人が「誓いの言葉」を述べた。共に登壇した実行委員1人が、専門の担当者に代わり客席に向けて手話で通訳。実行委員による宣誓の手話は初。
 第2部のアトラクションでは、昨年横浜で行われたラグビーW杯の選手入場演奏を担当するなど、足立区などを拠点に活動の場を広げている和太鼓グループ「彩-sai-」が迫力のパフォーマンスを披露した。また、全日本マーチングコンテスト(中学生の部) で7年連続金賞を受賞している第十四中学校吹奏楽部が、ヒット曲メドレーなどを歌とダンスを交えて演奏。ノリのいい今年の新成人たちは、スマホをペンライト代わりに大いに沸いた。
トランポリン五輪代表内定 森ひかる選手も
 東京五輪出場が内定した足立区出身のトランポリン・森ひかる選手(20/金沢学院大クラブ)も、石川県から里帰りして集いに参加した。
 森選手は、4歳の時に地元スーパーの屋上のトランポリンで遊んだことをきっかけにトランポリンを始め、14歳(2013年)で史上最年少の全日本選手権初優勝。年齢制限でリオ五輪出場は叶わなかったが、昨年12月1日の世界選手権(有明体操競技場)で日本人初の優勝を果たし、東京五輪代表に内定した。
 第2部前、2階席にスポットライトが当たりに紹介されると、大きなどよめきが起こった。「足立区の学校で出会った友達が本当に大好き。足立区は給食がおいしくて最高です」との言葉に、新成人たちから歓声。「オリンピックでは、やってきたことを全て出し切って、日本人初のメダルが獲れるよう頑張ります。みなさんも楽しみながら頑張っていきましょう」と高らかに宣言した。
 場所を移してのメディアによる囲み取材には、中学時代の友人・田中茂絵さん、高校時代の友人・小原奈未名さんとともに、華やかな振り袖姿で登場。
 「思っていた以上に式がすごく楽しくて、やっぱり足立区最高だなと思いました」と地元をアピール。転校後の苦しい日々や、合宿で疲れた時も支えてくれたという友人2人へのインタビューを、なんと取材陣にリクエスト。
 普段の森選手について「ずっと明るくて楽しい。一緒にいると絶対笑顔にしてくれる」(田中さん)、「仕事で落ち込んでも、一緒にいると、そんなことはどうでもいいやと思える」(小原さん)と話し、森選手の明るく屈託のない人柄と3人の仲の良さが伝わる、笑いの絶えない場となった。
 今年の抱負を「式に出て改めて二十歳になったことを実感。応援される人、ああいう人になりたいと思われる人を目指したい」と森選手。
 トランポリンの盛んな足立区の子どもたちから、メッセージが贈られた。「トランポリンは楽しい競技ですし、競技となると苦しい事も多いと思うけど、いろんなことを学べるのでこのまま続けていって欲しいです」

写真上/新成人の誓いを述べる実行委員たち。手話通訳も初担当(右)
下/取材を受ける森ひかる選手(中央)と友人・田中さん(右)と小原さん