足立朝日

足立西がベスト16 荒川商は最後の大会を終える 夏季高校野球 東東京大会 区内各校の結果

掲載:2020年9月5日号
 新型コロナウイルス感染拡大により、第102回全国高等学校野球選手権大会の代替え大会として開催された「2020年夏季東西東京都高等学校野球大会」。東東京大会には130校が参加。準々決勝までは3年生の保護者に限って観覧可能といういつもと違う雰囲気の大会に、足立区からは8校が出場。3校が初戦を突破、足立西はベスト16と健闘した。また、2年後に閉校となる荒川商業は最後の大会を精一杯戦った。
 足立西は初戦の筑波大付(文京)を4対2で下すと、2回戦で淵江を破って勝ち上がった芝(港)を相手に6対3と接戦を制してきた。3回戦の相手はシード校の日本ウェルネス(板橋)。「試合前から集中力が高く負ける気がしなかった」と芝英晃監督の言葉通り、1回表に相手に先制されるも3回裏で逆転する。しかし、5回に萩原悠都主将が死球で負傷退場、6回には芝監督が体調不良でベンチ裏へ下がるアクシデントが発生。そんな中チーム一丸となって、8回裏にも追加点をあげ、終わってみれば6対1とシード校を圧倒した。
 続く4回戦では実践学園(中野)と対戦。前の試合で負傷退場した萩原主将がベンチから見守る中、懸命に戦う選手たち。5回、6回と相手に1点づつ取られて2点ビハインドで迎えた9回裏2アウト1塁の場面。代打を告げられてバッターボックスに向かった萩原主将。打った打球は残念ながら右飛ではあったが、最後にチームメイトが作ってくれた場面に感謝しかなかった。「試合ができた安堵感と1試合1試合に対する感謝がいつも以上に実感できる試合だった」と芝監督。
 都立荒川商業高校野球部はOBにお笑い芸人の「みやぞん」がいることでも知られている。2年後の廃校が決まっており、今回の試合は野球部最後の活動だった。
 部員は3年生4人のみ。主将・廣瀬凪冴くん(捕手)、高木力くん(左翼手)、輪島侑斗くん(中堅手)、そして2週間前に右手を骨折し三塁コーチャーを担った菅野風輝くん(2塁手)が、一丸となって試合に臨んだ。
 新型コロナウイルスの影響は、様々な部分に及んだ。練習できない期間が長かったことに加え、昨秋、連合を組み今回も共に戦うはずだった八丈島高校の出場が、直前に取りやめとなった。
 そんな状況の中だったが、「野球部に携わってくださった方々に感謝を伝えたい」との思いで、「本来なら単独チームとして出場して閉校を迎えたかったが、一人ひとりが全力を出して、今できることを精一杯やった」と古溝匠監督。それぞれが積み重ねた3年間への思いをぶつけ、102年の部の歴史に幕を下ろした。
 区内各校の成績は次の通り。
▼足立西①筑波大付に4対2②芝に6対3③日本ウェルネスに6対1④実践学園に0対2
▼足立学園①早稲田に7対3②立正大立正に2対6
▼足立新田①足立東・北豊島工・三商・日本橋に10対0②日本ウェルネスに7対10
▼荒川商業(連合チーム)①國學院に1対12
▼淵江①芝に2対4
▼足立工業①成城に9対13
▼青井①淑徳に2対12
▼足立東(連合チーム)①足立新田に0対10

写真/(※注・写真はイメージ。今大会のものではありません)