
同映画祭は「香川をイメージする映像作品」の製作により、映画に携わる人材発掘と育成をメイン事業とする。その企画公募で「優秀企画賞」に選出された後、応募者自身が同映画祭に向けて映画化するプロセスを経る。
視聴覚障害のある夏希(橋本愛)と日米ハーフのプロバスケットボール選手・ケニー(JUN)が、バスケを通じて心を交わし、周囲の人々と触れ合いながら成長する青春ストーリー。森監督の先見の目は、キャスティングにも表れる。橋本はこの撮影後、現在大ヒット中の「告白」で美月役を演じ、人気上昇中のミスセブンティーンモデル。
JUNは「笑っていいとも」のレギュラーになりつつある日米ハーフの注目のタレントだ。

同作品を撮るに当たり、森監督は元体操選手で東京オリンピック金メダリストの小野喬(たかし)氏からアドバイスを受けた。実は小野氏は森監督の叔父という間柄。さらに、何の縁故もない香川ロケに入り、宿泊施設の提供・子役協力など、様々な支援を東かがわ市の人々から受けた。
映画撮影の時間は長い。子どもたちの集中力を持続させるためのエネルギーは撮る側にも必要で、森監督は「学校の先生の苦労がよく解った」と朗らかに笑う。魅力ある2人の主役のみずみずしい演技・東かがわ市の協力・スタッフの忍耐と努力が満載された同作品がこの8月、シネマート六本木(港区六本木3-8-15、陛5413・7711)で特別先行上映される。出演者による舞台挨拶もある。チケット購入・詳細はホームページ。
写真=上/夏希(橋本)とケニー(JUN)=写真提供・森監督
下/森監督 取材協力=ア・ラ・カンパーニュ(北千住マルイ4F)