足立朝日

ペットは家族の一員 災害避難時に気をつけたいことは?

掲載:2010年8月20日号
 飼い主にとっては、動物も家族の一員。もちろん人間が最優先だが、ペットと離れるのは、精神的なダメージも大きい。
 足立区獣医師会と区は、平成15年に防災協定を締結。災害時には、動物(主に犬猫)の救急治療や保護などを行う「動物救護所」が、元渕江公園(保木間2‐17‐1)と都市農業公園(鹿浜2‐44‐1)に設置される予定だ。
 その前に避難する時は、どうすればいいだろうか。区では「同行避難」を原則としている。だが、多くの人が集まる避難所では、動物が苦手な人や、鳴き声やフンなど様々な問題がある。
 磯洋一支部長(磯ペットクリニック=伊興3‐12‐17)は「避難所運営組織が、動物をどのように受け入れるか先に考えておかないといけない。テントを作って、ペット専用にする方法もある」と、対策を訴える。
 中越地震の際、避難所で犬を断られ、車中で避難生活をしたことにより、エコノミー症候群で亡くなった人もいた。そんな悲劇を起こさないためにも、受け入れ体制やルール、飼い主のマナーなど、お互いに地域で前もって話し合っておくことが重要という。震災が起きてからでは、混乱するのは目に見えている。
 「飼い主はできるだけ、ペットを連れて避難訓練に参加して欲しい。ストレスになる動物もいるが、それによって『うちの子は難しいから、どうしようか』と対策を考えられる」
 特に猫は、外に出してしまったら再会は困難。鍵のかかるケージに入れること。犬は、無駄吠えをしない、「待て」が出来る、など日頃のしつけが肝心だ。
 また身元確認ができるよう、鑑札や迷子札のほか、IDチップを体内に入れる方法もおすすめ。登録料なども含めて、5000~6000円でできるので、獣医師に相談してみよう。
 足立区獣医師会TEL5691・0540(磯ペットクリニック)。
★9月5日の区防災訓練=用意しておくと便利な避難用品などについて書かれた災害対策のリーフレットをブースで配布。

写真=避難訓練にペットを連れて参加しよう