
合唱や吹奏楽など、団体音楽の活動が盛んな足立区。今年もコーラス1団体、中学校2校が全国大会に出場するなど、活躍の話題が続いている。

足立区合唱連盟理事長の田口芳子さんが指導する「コーロ・フェニーチェ」が、第33回全日本おかあさんコーラス全国大会(8月21・22日、長野市)=全日本合唱連盟・朝日新聞社主催=で、2年ぶり3度目の全国出場を果たした。
層の厚い都で、立て続けの代表は珍しい。8年前の初全国も、コンクール初出場での快挙だった。
団員は40代~85歳の43人。田口さんが指導する3団体「コール・ヴェガ」(足立区)、「こーろ・まぁーじょ」(北区)、「睦美会」(草加市)が集まり、12年前に結成。普段はそれぞれ練習を重ねている。

杉江昭子代表は合唱の魅力を「音がピタッと合う時があって『あ、やった』という感じがする」と話す。各団体の弱点を補い合える、ユニットならではの良さも。
目標は「元気で歌い続けること」と田口さん。「1人暮らしの人だけでなく、家族の中で孤独な人もいる。集まった時、みんなと話してグチをこぼせる。それが大切」
合唱の効能は、歌だけではないようだ。連絡先TEL3886・4788田口。
◆全国大会TV放送
ダイジェストを、9月25日(土)午後1時~2時45分、BS朝日で放送。コーロ・フェニーチェの合唱は1日目10番目。
マーチング全国大会3年連続出場第十一中&第十四中
第十一中学校(大塚康弘校長)と第十四中学校(淺松三平校長)の吹奏楽部が、11月21日(日)に大阪で行われる「第23回全日本マーチングコンテスト」=(社)全日本吹奏楽連盟・朝日新聞社主催=に、都代表として出場を決めた。両校とも都大会金賞、全国大会の常連校だ。

これまで全国大会へと導いてきた宇野浩之顧問が異動、今年から豊田千絵顧問が率いている。
豊田顧問は宇野教諭が新任だった第十四中時代の初の教え子。マーチングの全国常連校・中央区日本橋中学校を経て、昨年から宇野教諭のサブとして指導してきた。今年のチームは「明るくて元気で、時には落ち込むがすぐ立ち直る」。昨年は吹奏楽曲をアレンジしたが、今年はマーチングのための曲で勝負する。
部員たちは「先輩たちの伝統を受け継ぎたい。大阪のたこやきを食べる!」という意気込みで、都大会に臨んだという。
楽器運搬のボランティアなど、地域の人たちの長年の支えが心強い。豊田顧問は「良い伝統を引き継ぎながらも、新しい音楽を作っていきたい」と話す。
▼「ふれあいコンサート」
10月9日(土)午後1時半~、第十一中体育館、無料。足立吹奏楽団出演、同校吹奏楽部も演奏。午前中は街をパレード。問合せTEL3887・8191副校長。

今年で3年連続の全国大会出場。大会既定で4連続出場できないため、来年は欠場となる。
曲はショパン生誕200年にちなみ、「革命」「ノクターン」「幻想即興曲」を玉井長武顧問が吹奏楽用にアレンジした。ピアノと違い、息継ぎの必要な木管楽器での演奏は至難の業。動きも早いため、部員たちは四苦八苦の日々だ。
部長の星楓さん(3年)は「お客さんに喜んでもらえる演奏・演技をやりたいのに、全国に出るためにやってきてしまった。自分たちの力を出し切れていない」と都大会を反省。「全国では、お客さんに喜んで、楽しんでもらえる演奏をしたい」
外の音出しにも地域から苦情はなく、練習を見に来る人も。「3連続出場を決められたのは、卒業生が見に来てくれて、地域の皆さんに迷惑かけているから。ありがとうございます」と、星部長からのメッセージだ。
◆「あだちブラスバンドフェスティバル」
10月24日(日)午前10時半~午後6時、西新井文化ホール、無料。十一中、十四中を含む24団体が出場。問合せTEL3880・5986文化課
写真=上/長野県県民文化会館ホクト文化ホールで行われた全国大会
下/田口芳子さん