足立朝日

優れた舞台芸術を体験 区内小学校で文化庁主催事業

掲載:2010年9月20日号
 区内2小学校で、文化庁の「子どものための優れた舞台芸術体験事業」の巡回公演が行われた。子どもたちの芸術を愛する心を育てようというもので、申し込みの中から実施校が選ばれる。
《花畑西小/わんぱく寄席》
 花畑西小学校(平山仁美校長)で9月6日(月)に開かれたのは、わんぱく寄席。
 体育館のステージに作られた高座の前に集まった全校児童と地域の人たちに、入船亭扇遊さん、扇好さんらが落語を披露。アサダ二世さんのマジックや翁家小花さんの太神楽曲芸もあり、会場に笑い声が響いた。
 7月にワークショップを受けた5~6年生によるミニ寄席では、6人が太鼓や高座返し、小話に挑戦。お客さんたちの上々の反応に「楽しかった」「緊張したけど、楽しんで出来た」と話した。
《舎一小/和太鼓公演》
 音楽活動を地域に公開している舎人第一小学校(森島良洋校長)では9月9日(木)、天野宣(せん)さん率いる阿羅漢(あらはん)による和太鼓の公演が行われた。同校ではオーケストラ、バレエに続き3年連続。
 天野氏は江戸で流行し甲府に伝わった祭礼囃子を復元・伝承し、甲府市指定無形文化財保持者に認定された笛師。太鼓を音楽性のあるものとし、国内外で活動している。
 冒頭で6年生69人と天野氏、阿羅漢が合同演奏。子どもたちは7月に1回天野氏の指導を受け、当日練習しただけだったが、全員が心を一つにしてオリジナル曲「明日へ」を披露。客席も手拍子で参加し、迫力の出来となった。
 梅田美優(みゆう)さんは「最初はドキドキしたけど、みんな笑顔で見てくれたので楽しめた」、石橋麗さんは「みんなでリズムを合わせるのが難しかった」、古郡(ふるごおり)右京くんは「自分たちで曲を作って演奏したい」、根本柚奈さんは「違う曲をもっとやってみたい」と充実の感想。
 天野氏は「リズムを楽しんでもらい、友だち同士の思いやりや、人数分の一の責任をもって打つことを教えた」と語った。

写真=上/「えー、小話を一席」。5・6年生が落語を体験=花畑西小学校で
下/6年生全員がプロと太鼓で共演=舎人第一小学校で