
同氏のフラメンコ舞踊団に所属し、当日、ソロを踊るのは沖山美環(みわ)さん。足立区佐野に生まれ育った足立っ子だ。
当初は足立区の近場で修業していたが、数年後にスペイン人の著名なダンサー、アドリアン・ガリア氏と奥濱氏が設立したスタジオに転向。ガリア氏がスペインに帰国後は、奥濱氏の指導を受けて現在に至る。
フラメンコは歌を起源とし、その後ギターが生まれ、踊りが加わり現在のフラメンコの形がある。しかも、型どおりの踊りではなく即興性に富むため、豊かな感性が必要になる。足立区には、フラメンコの世界で活躍中の石井智子さんも在住。美環さんも石井さんの舞台を観て、その華やかな踊りに魅了され、学ぶものが沢山あったという。
東京藝術大学出身の奥濱氏は、フラメンコの踊りだけではなく音響、照明、美術、演出などにも力点を置き、妥協を許さない。当日は映像も加わり、一味違うフラメンコが楽しめる。今回の舞台は、春夏秋冬がテーマで、美環さんは「秋」を踊る。「舞台演出がすごいのです! フラメンコを知らない方にもきっと楽しんでいただけると思います」と絶賛。
美環さんがフラメンコを始めたきっかけは、10年前に母の翠(みどり)さんに誘
われたこと。翠さんも今なおフラメンコを楽しんでいる。幼少時から引っ込み思案だった美環さんは、フラメンコを通じて自分を表現できるようになったという。美環さんの父は、足立東部ポートボール連盟の会長を務める沖山忠敏氏。両親の能動的な血を引き継いだ美環さんもまた、熱いフラメンコダンサーとして進化し続けている。
公演は11月3日(水・祝)のみ。午後4時開演。料金=A席4500円、B席=3500円、C席2000円(全席指定)。チケット問合せ・申込みTEL3605・7255/FAX3606・6617、Eメール(沖山翠)。フラメンコに関する問合せTEL3353・5855(ハル・スタジオ)
写真=美環さんの華麗なフラメンコ=昨年の浅草公会堂での舞台