足立朝日

聴覚障害者によるプロレス 闘聾門JAPAN参上! 11月13日(土)チャリティイベント

掲載:2010年11月5日号
 音が聞こえない人たちによるエンターテインメント、聾(ろう)プロレスが開かれる。主催は「闘聾門(とうろうもん)JAPAN」。聾者によるプロレス団体だ。
 毛塚和義さんが4年前に設立したデフ(聾)プロレスで、世界初という。今年4月に葛飾から足立区谷在家に引っ越し、六木にあるJWP女子プロレスの協力を得て、土日に練習を重ねている。
 選手は、大阪や高知など、全国に16人。毛塚さんと妻の晴美さんら本部の4人が、運営など全てをこなす。
 小さい頃からプロレスを観るのが好きだった毛塚さんは、全国で観戦するうちに、自分でもやりたいという夢を持つように。兄弟の結婚式で幹事を任された時、リングに新郎新婦を上げる企画に合わせてリングのある会場でプロレスをやったところ、300人もの観客が集結。周囲の後押しで続けることになった。
 これまでに各地で興行し、今回で19回目。仕事の都合で実現しなかったが、ヨーロッパから依頼が入ったこともあった。
 プロレスを始めてから、様々な変化があったという。「勇気を出せるようになった。友だちを作るのが苦手なメンバーも多かったが、みんなが知り合いになり視野が広がった。自分から主張できるようにもなった」。ほとんどなかった健常者との交流も増えた。

音のない世界へようこそ
 闘聾門の試合には、おなじみの入場音楽はない。選手同士のやり取りはもちろん、レフリーも手話。床を叩く震動で選手はカウントを知る。音が少ない中で、笑いあり痛みありの熱い闘いが繰り広げられる。
 「目で楽しんで欲しい。技はメキシコ流。プロ級の技をきっちり見せます」。女子選手も2人いる。子どもプロレスも計画中という。「楽しいイベントです。聞こえる人にも観てもらって、聾でもできることをアピールしたい。指文字など、興味を持ってもらえるきっかけになれば」と毛塚さんは話す。
★興行先募集中=天井高4~5mで、リング(6×6m)を置けるところなら、どこにでも出張!
●闘聾門JAPAN DEAF MANIA2
【日時】11月13日(土)午後5時開始(4時半開場)
【場所】小松川さくらホール(都営新宿線「東大島駅」小松川口から徒歩10分、陛3683・7761、丙3683・7764)
【ゲスト】大仁田厚、コマンドボリショイ(JWP女子プロレス)
【料金】一般1000円(当日1500円)、3名2000円(前売り・事務所販売のみ)、小学生以下無料。全席自由。座席数オーバー時は立見。
【チケット申込み】Eメール、FAX020・4665・4346
【問合せ】Eメール、FAXは右と同じ

写真=上/昨年行われた試合の様子。白熱した闘いが展開した
下/毛塚和義さん