千寿桜堤中学校(関順子校長/柳原2丁目)2学年の鈴木あいかさん、串田優介君、増本丈慶(たけよし)君が職場体験の一環として、足立朝日新聞で記者体験をした。事前に「記者の心得」を学んだ3人は、11月26日「第41回漫才大会」(主催=竜漫才協会/青空球児会長)を取材するため、浅草公会堂へ。
当日は、相方が足立区在住の漫才コンビの代表として「ナンセンス」「Wコロン」を取材。まずはWコロン(ねづっち・木曽さんちゅう)にアタックしたが、初取材で生のWコロンを目の前にした3人は緊張気味。
リアクション芸人に拒否反応気味の串田記者が、その思いをぶつけたところ、「例えば出川哲朗、山﨑邦生のリアクションは、計算されたプロのもの。僕らは素人なので、真似をしようとしても出来ない。素晴らしい芸を持つ人たちが沢山いるのに、芸があるように見せないところがまたすごい。僕らは足元にも及ばない」と、人気絶頂のWコロンにしてこの答え。この世界の層の厚さ・奥深さ・陰の苦労・努力を垣間見た同記者は「人生観が変わりました!」。「人間関係について」尋ねる増本記者に対して木曽は、「漫才協会の仲間のナイツが、色々な番組で僕らの名前を出してくれたことで仕事をもらえるようになった。良い仲間が沢山いて、周囲のお陰で今の僕らがある」。「瞬時の謎かけ」が不思議な鈴木記者に対しては、ねづっちが「例えば千寿桜堤中学校ならば、『登校する』などの関連ワードから『投稿する』という同音異義語を探してオチにする」と伝授。予定時間を遥かにオーバーし、誠心誠意向き合ってくれたWコロンに、豆記者たちは感謝と感激で胸がいっぱい。
続いて「ナンセンス」岸野にアタック。開成中・高OBで、この世界に入った人物に3人は興味津々。最初に「漫才は頭が悪くては出来ないんだよ」と釘を刺した岸野は、学生時代、漠然と弁護士になると考えていたと言う。東大受験失敗を機に「自分の特性を生かせる好きな道への思い」を高め、喜劇王・エノケンが開いた演劇学校へ入学。3年目には喜劇協会の新人賞を獲得。その後は「ナンセンストリオ」名でお茶の間に笑いを提供し続け、現在も「ナンセンス」として漫才界を牽引。「生徒である皆さんの仕事は『勉強』。どんな仕事でも同じで、『負けず嫌い』の精神で頑張ること。ライバルは大事。結果として負けることがあっても、『気持ちの上で負けることは人生に負ける』こと。僕だってまだ『一番になりたい』と思う。この仕事以外は全く考えていない」――これら岸野の言葉に感動のショックを受けた3人。「目標を定めて最大の努力をすれば夢は叶う」とのメッセージを心に深く刻んだ。
写真=上/「Wコロン」と夢の時間を過ごした(後列左から)増本・串田・鈴木記者
下/「ナンセンス」岸野の言葉に一生懸命耳を傾ける3記者











