子どもたちが環境について実践的に学ぶ教育プログラム、キッズISO14000。足立区の小学校でも取り組みが盛んで、今年は環境大臣賞と都知事賞を2人の児童が受賞した。

キッズISOとは
「子どもが本来持っている環境に対する潜在的な気づきから、問題意識を引き出す」(Kid`s ISO HPより)プログラム。
初級編では夏休みの1カ月間、子ども自身が家庭でのリーダーとなって電気や水道の使用量、ゴミの量を減らし、CO2排出量削減に取り組む。具体的な計画を立て、ワークシートにメーターの数値を記録、目標に向けて工夫や見直しを積み重ねていくというもので、地道な努力と家族の協力が不可欠だ。目標を達成すると認定証が贈られる。
足立区の取り組み
2000年に日本で始まって以来、世界各国に広がり、今や20万人が取り組んでいる。足立区の参加小学校数は杉並区と並んで都内でダントツ。西保木間小学校では授業に取り入れ、クウェートの学校と交流するなど、積極的に学んでいる。
今年、足立区からは初級編(6年)に7校202人がワークシートを提出し、79人が認定された(2月1日現在)。全国では990人が認定を受け、優秀な取り組みに対し、24人・3団体が特別賞を受賞した。
足立区の子どもたちが積極的なのは、区が費用を負担し、年度初めに学校に参加を呼びかけていることが大きい。昨年から、入門編の都の負担がなくなった分も区がカバーし、継続を支えている。
皆葉英男・温暖化対策課長は「環境に対する意識を根付かせるものなので、数値としては出てこないが、エコバッグはだいぶ定着した。いずれは受賞者の数年後を追って検証することも検討したい」と話している。
特別賞受賞
今年、区内で2人が特別賞を受賞した。中川北小6年の江尻萌恵(もえ)さんが環境大臣賞、花保小6年の山上綾夏(あやか)さんが東京都知事賞をそれぞれ受賞。国連大学で行われた授賞式に出席した。足立区では参加2年目の2004年からほぼ毎年、特別賞を受賞しているが、環境大臣賞は初。
2人は2月7日(月)、母親とともに近藤区長を訪問し、1月の国連大学での授与式など、喜びを報告した。
江尻萌恵さんは両親と兄の4人家族。エアコンのリモコンに設定温度を書くなど工夫した。設定温度はなんと27℃。母の清江さんは「猛暑だったのでどうしても上がってしまい、改善点を探した」と話す。中学2年の兄は、自分で調べて生ごみのコンポストを作り、処理を引き受けたそうだ。もともとエコに興味がなかったという萌恵さんだが、「特別賞はまさかと思った。節約して受賞に繋がったのがうれしい。続けていきたい」と話す。
山上綾夏さんは家族6人で挑戦。「担当者を決めて、水の使用量が上がったら担当のお兄ちゃんを代えるなど、作戦を立てた」という。母の恵さんが「家族会議で(綾夏さんは)すごく厳しかった」と裏話を明かす一幕も。萌恵さん同様、綾夏さんもあまりエコに興味がなかったそうだが、「受賞はすごくうれしい。今後も取り組んでいきたい」と語った。
写真/環境大臣賞の江尻さん(左)と都知事賞の山上さん=区長応接室で

キッズISOとは
「子どもが本来持っている環境に対する潜在的な気づきから、問題意識を引き出す」(Kid`s ISO HPより)プログラム。初級編では夏休みの1カ月間、子ども自身が家庭でのリーダーとなって電気や水道の使用量、ゴミの量を減らし、CO2排出量削減に取り組む。具体的な計画を立て、ワークシートにメーターの数値を記録、目標に向けて工夫や見直しを積み重ねていくというもので、地道な努力と家族の協力が不可欠だ。目標を達成すると認定証が贈られる。
足立区の取り組み
2000年に日本で始まって以来、世界各国に広がり、今や20万人が取り組んでいる。足立区の参加小学校数は杉並区と並んで都内でダントツ。西保木間小学校では授業に取り入れ、クウェートの学校と交流するなど、積極的に学んでいる。
今年、足立区からは初級編(6年)に7校202人がワークシートを提出し、79人が認定された(2月1日現在)。全国では990人が認定を受け、優秀な取り組みに対し、24人・3団体が特別賞を受賞した。
足立区の子どもたちが積極的なのは、区が費用を負担し、年度初めに学校に参加を呼びかけていることが大きい。昨年から、入門編の都の負担がなくなった分も区がカバーし、継続を支えている。
皆葉英男・温暖化対策課長は「環境に対する意識を根付かせるものなので、数値としては出てこないが、エコバッグはだいぶ定着した。いずれは受賞者の数年後を追って検証することも検討したい」と話している。
特別賞受賞
今年、区内で2人が特別賞を受賞した。中川北小6年の江尻萌恵(もえ)さんが環境大臣賞、花保小6年の山上綾夏(あやか)さんが東京都知事賞をそれぞれ受賞。国連大学で行われた授賞式に出席した。足立区では参加2年目の2004年からほぼ毎年、特別賞を受賞しているが、環境大臣賞は初。
2人は2月7日(月)、母親とともに近藤区長を訪問し、1月の国連大学での授与式など、喜びを報告した。
江尻萌恵さんは両親と兄の4人家族。エアコンのリモコンに設定温度を書くなど工夫した。設定温度はなんと27℃。母の清江さんは「猛暑だったのでどうしても上がってしまい、改善点を探した」と話す。中学2年の兄は、自分で調べて生ごみのコンポストを作り、処理を引き受けたそうだ。もともとエコに興味がなかったという萌恵さんだが、「特別賞はまさかと思った。節約して受賞に繋がったのがうれしい。続けていきたい」と話す。
山上綾夏さんは家族6人で挑戦。「担当者を決めて、水の使用量が上がったら担当のお兄ちゃんを代えるなど、作戦を立てた」という。母の恵さんが「家族会議で(綾夏さんは)すごく厳しかった」と裏話を明かす一幕も。萌恵さん同様、綾夏さんもあまりエコに興味がなかったそうだが、「受賞はすごくうれしい。今後も取り組んでいきたい」と語った。
写真/環境大臣賞の江尻さん(左)と都知事賞の山上さん=区長応接室で











