足立朝日

白石さんのピアノにうっとり 本木小で出前コンサート

掲載:2011年3月5日号
 本木小学校(村上良法校長)で2月23日(木)、アウトリーチコンサートが開かれた。
 区生涯学習振興公社が行っている芸術普及活動の一環で、ホールでのコンサートに行ったことのない人のもとに出張し、興味を持ってもらおうというもの。アウトリーチとは本来「手を伸ばすこと、手を伸ばした距離」などを意味する。
 今回は1年生を対象に、区内在住のピアニスト・白石光隆さん(46)が生の演奏を聞かせた。曲はモーツァルトの「きらきら星変奏曲」やショパンの「子犬のワルツ」など5曲。子どもたちは初めて目の前にしたプロの見事な演奏と調べに、熱心に聴き入った。
 白石さんは、同公社による学生プロデュースの「スチューデント・プロデュース・コンサート」に毎年出演し、学生たちの良きアドバイザーとなっているだけあって、子どもたちの扱いもお手の物。「この髪型、どう思う?」とバッハの肖像画を見せると、「かっこいい!」「羊みたい」と即座に元気な反応が。「これ、カツラです」と明かし、当時の風習についてわかりやすく説明。
 また、子どもたちは体を使って音を表現したり、解体されたピアノを触って音の出る仕組みを体感するなど、音楽を楽しんだ。「指が早かった」「いろんな曲があってうれしかった」「大人になったら、この学校で弾いてみたい」という感想まで飛び出した。
 白石さんは、「音楽はいつもそばにあるもの。いろいろな曲に出会って」とメッセージを贈った。

写真/白石さん(中央)が解体したピアノの鍵盤に触る子どもたち=本木小・多目的室で