足立朝日

里桜研究者・舩津金松氏 地元江北で偲ぶ会

掲載:2011年3月20日号
 昨年11月6日に他界した桜博士、舩津金松氏(享年93)を偲ぶ会が、3月6日(日)、江北センターで開かれた。
 舩津氏は、明治時代に桜の名所として知られた江北の五色桜に貢献した世界的な桜博士、舩津静作氏(1858~1929)の孫で、里桜研究の第一人者だった。
 偲ぶ会を主催した「江北村の歴史を伝える会」(浅香孝子会長)は06年に発足した際、舩津氏を訪問。2年後に出版したガイドブック「江北の五色桜」制作にあたって指導を受けるなど、交流が深かった。
 浅香会長は「ずっと桜を見守ってきて、亡くなる前まで観察していたと聞いた。舩津先生の桜に対する信念を一番学んだ」と、生前の思い出に涙ぐみながら、「先生も『江北の五色桜』とおっしゃっているし、江北の地名を大事に日本全国に発信したい。先生が教えてくださったことを、必ず引き継いでいきたい」と、決意を新たにした。
 また、故人の妻・節夫人が挨拶し、「薬局をやっていて桜のことは、全くわからなかった。何分の1でもわかるようになれば、主人も喜ぶのでは」と語り、会への入会を報告した。
 舩津氏の功績がスライドで紹介され、参加者たちは故人の人柄とともに偲んだ。
 舩津氏の遺稿「江北の里桜」を、歴史を伝える会が夏に発刊する予定。

写真上/桜を愛した氏を偲んで集まったメンバー
下/有し日の舩津金松氏