足立朝日

新田学園の生徒が感謝と激励伝える ハイパーレスキューにメッセージカード

掲載:2011年4月5日号
 被災し深刻な状況が続く福島第一原発での活動が大きく報道された、第六消防方面本部消防救助機動部隊(通称ハイパーレスキュー)。特殊車両を使っての放水の様子がテレビで繰り返し流され、頼もしさと任務の過酷さを日本中が感じただろう。
 命がけで働くその隊員たちに、小中一貫校・新田学園(石鍋浩校長)の生徒たちが3月25日(金)、感謝と激励をつづったメッセージカードを贈った。
 ハイパーレスキューの隊舎があるのは、新田学園から400mの足立区新田3丁目。近くに高層ニュータウン・ハートアイランドを臨む隊敷地内で、隊員たちは災害時に備えて日々厳しい訓練を積んでいる。
 低学年の生徒が見学に行くなど、新田学園の子どもたちにとってハイパーレスキューは身近な存在だ。今回の活動を知った8年生(中学2年生)2人が、「どうしても感謝の気持ちを伝えたい」と校長に相談。卒業式・終了式の前日、緊急の朝礼を開いて生徒会が全校生徒に呼びかけた。
 1~9年生の780人全員が、短冊状の色がみにメッセージを書いた。それを学年ごとに束ね、代表の7~8年生7人が終了式後に隊舎を訪問。中村竜一隊長、佐々木隆治隊員、遠藤博英隊員に手渡した。受け取った隊員3人は、喜びを敬礼で生徒たちに返した。
 鈴木崇夫副校長は「子どもたちにとっては、地元の英雄のように誇りに思う存在。ニュースを見て誰もが彼らの活動に感謝したが、それを伝えることの大切さを生徒も我々も学んだ」と語った。

写真/生徒たちが花束とメッセージカードを隊員に手渡した=第六消防方面本部消防救助機動部隊隊舎で