足立朝日

計画停電 足立区に偏った負担に悲鳴

掲載:2011年4月5日号
 福島第一原発被災による電力不足で、計画停電が度々実施されている。足立区では荒川以北の西側地域が、第4・5グループに指定。実に区の半分もの面積が、計画停電の対象となっている。
 1日に2回、計6時間も実施された地域もあり、生活や仕事に大きな支障が出ている。23区内で対象となっているのは足立区と荒川区のみで、特に足立区は実施回数が多い。両区長が計画停電への協力・節電は了承した上で、不公平をなくすよう3月22日(火)、東電に申し入れたことに対し、3月29日(火)、「公平性に配慮した計画停電の実施の見直しをする」との回答があった。
 停電対象地域の江北などを含む13地区町会・自治会連絡協議会会長の梶和夫・高野町会会長は、「なぜ足立区と荒川区だけ。23区で分担すればいい」と偏った計画停電に憤る。梱包資材の販売業を営む会長も、電話やファックスが全く使えず、「急ぎの注文が多い仕事なのに、仕事にならない」という。
 夜間の停電時は、「テレビも見れないし、僕ら年寄りは寝ちゃえばいいけど、若い人はそうはいかない」。中には停電エリア外に食事にでかけ、停電解除後に帰宅してやり過ごす人もいたそうだ。
 信号も消えるため、大きな交差点には交通整理の警官が立つが、路地に入ると誘導はなく、真っ暗。歩行者や自転車が並んで車の通過を待つ光景が、区内でも見られている。夜間の停電時は、歩行者は反射材をつけるなど充分な注意が必要だ。