足立朝日

商店街に遊びにおいで! 鎧兜をかぶってパンダと写真を撮ろう

掲載:2011年4月20日号
 千住元町の商店街に飾られているユニークな人形が、子どもたちを楽しませている。
 カタクラ薬局(千住元町3-2)の前にあるのは「パンダ」、隣のやきとり鳥ふじの前は「鎧と兜」。薬局に来ていた中学1年と小学5年の兄弟は、「初めてかぶった」と恥ずかしそうにしながらもニッコリ。
 実はこの2つ、全て紙でできていて、子どもでも簡単にかぶることができる。作者はカタクラ薬局店主の片倉栄一さん(63)。新聞紙をのりで固めて形を作り、上から紙や布を貼るなど着色したもので、製作期間は10日ほど。通りかかった藝大生も驚いたというほどの、見事な出来栄えだ。
 きっかけは、片倉さんと鳥ふじの店主・野口政明さん(51)が、「商店街を盛り上げたい」と意気投合したことから始まった。かつては車が通れないほど賑わっていた商店街は、西新井や北千住駅前に大型商業施設が出来たことで人が外に流れ、今では客数が激減した。
 「子どもが商店街のあそこに行こう、ここに行こう、と思ってほしいと思い、いろいろ考えた」と野口さん。最初はアメのプレゼントなど小さなことから始め、ゲームなどを企画したこともある。カタクラ薬局の横には、「千住手形通り」と書かれた江戸時代風の掲示板を設置、イベント情報やお店紹介を告知している。
 紙人形が目指したのは「観光地によくある顔出しボードの立体版」。これまで、節分の鬼など季節に合わせたものを作って飾ってきた。パンダも、実は雪だるまを作り変えたものだそうだ。
 子どもだけでなく、通学路になっている帝京科学大学の学生が、かぶって遊ぶこともあるとか。手作りのぬくもりが、子どもとの会話のきっかけや、商店街と若者たちとのコミュニケーションに一役買っている。
★鎧かぶとが当たる!
 パンダと鎧かぶとは5月13日(金)まで、お店の前にあるので遊びに行こう。子どもにはミニプレゼントがあるかも。
 この紙製の実物大鎧かぶとが抽選で1名に当たる。兜の下にある応募券で5月13日(金)までに応募しよう。抽選会は5月14日(土)。

写真/薬局に来ていたお客さんの兄弟と片倉さん(左)