「100歳以上のお年寄りの皆さん、お元気ですか?」――。この猛暑の最中、全国で燎原の火の如く広がっている「高齢者の所在不明問題」は、この日本社会が内包するあらゆる問題を暴きだしてしまった。「長寿国日本の内実とそのあるべき姿」「戸籍、住民基本台帳とは何か」「核家族化と家族の絆とは」「年金問題」……。
その発端が、7月の足立区北千住の民家で見つかった「生存していれば111歳とされた白骨遺体」であったことを考えると、心中は複雑だ。「問題提起をした足立区の家族」と言えば聞こえはいいが、「警視庁が遺族共済年金約900万円の詐取容疑で家族を逮捕」というニュースに接すると、何とも居たたまれない。
我々他人は家族の事情や内心に踏み込めはしないので、憶測はつとめて避けたいが「俺の部屋には絶対に入るな」と厳命していたという「111歳」が、草葉の陰でこの修羅場をどう眺めているのか、それだけは知りたい。(編集長)
その発端が、7月の足立区北千住の民家で見つかった「生存していれば111歳とされた白骨遺体」であったことを考えると、心中は複雑だ。「問題提起をした足立区の家族」と言えば聞こえはいいが、「警視庁が遺族共済年金約900万円の詐取容疑で家族を逮捕」というニュースに接すると、何とも居たたまれない。
我々他人は家族の事情や内心に踏み込めはしないので、憶測はつとめて避けたいが「俺の部屋には絶対に入るな」と厳命していたという「111歳」が、草葉の陰でこの修羅場をどう眺めているのか、それだけは知りたい。(編集長)