足立朝日

やさしい心を歌う和音(わいん) 移籍第1弾CD発売

掲載:2011年7月5日号
 昨年5月にデビューした足立区の音楽ユニット「和音(わいん)」が移籍し、6月にニューシングルを発売した。
 知的ハンディキャップ児者活動グループ「足立キッズクラブ」のメンバーで結成された、元3人組。1年間のプロ活動の中で、しっかりとしたメッセージ性がプロモーターの目に留まり、作詞・作曲のShun(シュン)さんとボーカルのYoko(ヨーコ)さんの2人での、再スタートとなった。
 移籍第1弾CDは『二度目のサヨナラ――』。『私気づいたの いつまでも悲しんでいては いけない事 二度目のサヨナラ ようやく言えました 今日から新しい私を始めます』 しっとりと流れる美しいメロディーに、Yokoさんのあたたかく包み込むような歌声が溶け込む。
 故人との別れが2度あると気づき、曲が生まれたという。「1回目は葬式など、気持ちとは関係なく日にちのもの。想いが残っている方も多いのでは」とShunさん。その想いに一区切りつけるのが、2度目の別れ。「みんながサヨナラをしなければいけないわけではない。ただ、もう一度生涯を楽しく生きて行けたらいいなと。あと少し背中を押せば、それができる人の力になれば」
 3・11は丁度、レコーディングの最中だった。多くの人が亡くなった震災に向けて作った歌ではないが、今この曲が出ることに2人とも意味を感じている。Yokoさんは「今この時だからこそ、歌える曲だと思っている。悲しい気持ちだけど、一歩前向きになれるように。頑張ろうじゃなくて、前向きに生きていけたらいいね」と話す。
 カップリング曲は、地球上の生き物全てが、自然の中で共に生きる大切さを綴った『透明な心』。
●CD『二度目のサヨナラ/和音』(発売元アルドゥール、税込み1050円)=購入は大手CDショップで取り寄せ、またはネット通販で。
【テレビ出演】7月13日(水)午後7時55分~8時、テレビ東京「すなっぷ」。足立キッズクラブが取り上げられ、BGMに和音の曲が流れる予定。

写真/曲に込める気持ちはピッタリ。Shunさん(右)とYokoさん