足立朝日

加平小で伝統の味噌作り 被災地からの材料で復興支援

掲載:2011年7月5日号
 加平小学校(和田常明校長)で6月10日(金)、6年生46人が味噌作りに挑戦した。
 創立35周年を機に始まったもので、10年以上続く同校の伝統行事。毎年、卒業を祝う会でお世話になった地域の人、親、教員に、「6年間ありがとう」の感謝の気持ちを込めて贈っている。
 東日本大震災の被災地復興に役立てればと、材料の大豆と糀(こうじ)を宮城県から取り寄せ、例年より多い65㎏(児童1人に1㎏)を用意した。
 PTA・OBで栄養士の資格を持つ平田浩子さんと五十嵐悦子さんが指導。お母さん6人が助っ人に駆け付けた。
 子どもたちはビニール袋に入った大豆を、手で押してつぶす作業に奮闘。「意外と大変!」「面白い」。朝届いたばかりの糀を味見し、「苦い!」と舌を出す光景も。
 大豆ペーストは糀、塩と混ぜ、内側に昨年の種味噌を塗った樽の中へ。種味噌が発酵促進と、同校の味をつなぐ。
 涼所に保管し、秋に表面のカビを取って天地返しを行い、完成を待つ。2~3月頃、子どもたちは給食で自分たちの味噌と再会する。

写真/大豆を丁寧に手でつぶすこどもたち