足立朝日

「スポーツをもっと区民の中へ!」 体育協会が公益財団法人に衣替え

掲載:2011年7月5日号
 37のスポーツ団体が結集する足立区体育協会が、4月から、これまでの財団法人から公益財団法人に衣替えし、新たなスタートを切った。2期目に入った中村猛夫会長(68)は、「区民、地域に貢献する体育協会にしたい」と張り切っている。
 戦後間もなく、昭和23年(1948年)、今の体協の前身「足立区体育会」が、軟式野球、バレーボール、卓球、テニス、柔道、陸上の6団体でスタート。同39年(1964年)にこの体育会が、当時の文部大臣表彰を受けたのを契機に、名称を「足立区体育協会」に変更。そして、平成2年(1990年)、スポーツの幅広い振興とそのための財源確保を目的に「財団法人」となった。
 「財源が出来、ようやく自主事業が出来るようになったんです」と中村会長。それまでは、各団体毎に大会をやるのが精一杯だったが、区民参加でリバーサイドウォーキング、スポーツカーニバル、12種目のスポーツ広場(スポーツ教室)などが始まった。
 今回公益財団法人になったことで、さらに公益性が求められ、区民対象の事業展開が求められることになった。「私はずっと大勢の区民の方にスポーツを楽しんでもらいたい、そのための組織にしたい、と言って来たので、大歓迎ですよ」と笑う中村会長。
 今後は、ようやく定着したスポーツカーニバルやリバーサイドウォーキングをさらに拡充したい、と言う。特に、スポーツカーニバルは全体育館でやれるようにし、スポーツを日常化することで「元気あだち、健康あだち」を実現したい、という。
 また、体協が受け持つことになった「スポーツボランティア制度」(以前の公認スポーツ指導員養成制度)は、高齢者や障がい者にもっとスポーツに親しんでもらえるようにするために、積極的に登録受付を行う。この制度は、少子化と指導者不足により悩みが増えている学校部活動支援に大いに活用したいという。 再来年2013年(平成25年)には、東京国体の剣道、柔道部門が綾瀬の東京武道館にやって来る。中村会長は「足立区でやって良かった、と言ってもらえるような受け入れ態勢づくりをしたい」と意欲満々だ。

写真/公益財団法人発足式で挨拶する中村会長=6月28日(火)、区役所14階レストラン・ピガールで