足立朝日

実力ある学校が集結 高校演劇サマーフェスティバル 8月10日(水)・11日(木)

掲載:2011年8月5日号
 今年も「高校演劇サマーフェスティバル」がシアター1010で、8月10日(水)・11日(木)の2日間開かれる。
 関東地区の部員の交流を図り、多くの人たちに高校演劇を見てもらおうと、17年前にスタート。東京、千葉、埼玉、神奈川から毎年1校、他県から隔年で1校が選ばれ、優れた作品を上演する。
 同劇場での開催は06年からで、昨年は2日間で延べ1762人が来場。青春真っ只中の部活動ならではの演劇は、プロとは違うエネルギーと魅力がある。足立区の生徒が出演する2団体を、ピックアップしてみた。
《足立区立中学校選抜》
 10日正午のオープニングを飾るのは、区内中学校演劇部の選抜メンバー19人による『ブンナよ、木からおりてこい』(水上勉作、横山淳子脚色)。
 トンビの餌場に潜り込んだトノサマガエルのブンナの目線を通して、迫る死を前にした小動物たちのやりとりから、生命の尊厳を伝える物語。「登場人物が死んでいく話だけど、最後にこれからも生きていこうと元気がもらえる劇」と廣瀬沙也香さん(十四中3年)。稽古は厳しく、ブンナを演じる武内美沙紀さん(東綾瀬中2年)は、「帰った後で泣いちゃうこともあるけど、本当のブンナをやりたいので頑張れる」という。
 隊長の野﨑将太くん(青井中3年)は、「中学生の劇と言うことでなく、普通に劇を見る気持ちで来てほしい」と気合十分。「熱い演劇青春を観に来て」と副隊長の石戸谷美里さん(四中3年)。
 中学生たちの奮闘に乞うご期待!
《専修大学松戸高校》
 11日午後4時からのトリを飾るのは、昨年の関東大会出場作品「みんなでロミオとジュリエット」(作=浅田太郎と専松の素敵ななかま)。主役とヒロインを、足立区在住の2人が演じる。
 物語は、事あるごとにいがみ合うライバル校演劇部が上演する「ロミオとジュリエット」と、両校の部員2人の恋が交差しながら進んむ。「何のために演劇をやっているんですか?」。台詞に込められた高校生たちの感情がリアルだ。
 主役の恭平を演じる荒井勇弥さん(3年)は辰沼2丁目在住で、専修松戸中学から6年間演劇部に在籍。ヒロイン・あかね役の吉田志保子さん(2年)は、綾瀬1丁目在住で、09年東綾瀬中時代、中学選抜として出場。中学、高校の両方でサマフェス出場は、史上初という。
 昨年部長だった荒井さんはサマフェス実行委員も務め、憧れの舞台。「シアター1010はプロもうらやむ劇場なので、本当に光栄です。6年間の集大成なので、感謝の気持ちを、先輩や大会で出来た他校の友だち、先生に伝えたい」という。
 吉田さんは「いい仲間に恵まれたから、こんなにいい舞台が出来た、ということが伝われば。3年間を演劇に費やす意味がテーマ」と笑顔で話す。
 仲間と作る情熱が溢れる舞台で、元気を貰おう!
《高校演劇サマーフェスティバル2011》
【日時】8月10日(水)・11日(木)正午~
【場所】シアター1010
【内容】各日4高校出場(10日は中学選抜もあり)、詳細はHPで
【料金】無料。チケットは①劇場10階受付で各公演前日まで配布(午前9時~午後8時)②HPから申し込む。8月9日(火)締切。
【問合せ】TEL3732・1185日本工学院専門学校

写真上/足立区立中学選抜の隊員たち=千寿桜堤中で
下/荒井さん(右)と吉田さん=専修大松戸高校で