足立朝日

●東京オーガニックボーイズ act.1

掲載:2005年10月20日号
 若手落語家・月の家鏡太さんと林家たけ平さんが、「東京オーガニックボーイズ」を結成。その第1弾の高座を9月25日、シアター1010の講義室で開いた。
 鏡太さんは月の家円鏡師匠、たけ平さんは林家正蔵師匠の下で、厳しい前座修行を耐え抜き、二ツ目に昇進した苦労仲間。たけ平さんは、当紙「人」欄にも登場の生粋の足立っ子で、今、熱烈なファンが急増中。この日、鏡太さんは「桃太郎」と「風呂敷」、たけ平さんは「たがや」と「生徒の作文」を披露。60人の来場者の反応を見ながら、アドリブを加える姿もなかなか粋。
 船橋から駆けつけた鏡太さんの友人夫妻・高橋透さんと江美子さんは「落語を聴きに行っているのは知っていたけれど、まさか本人が落語家になるとは。こんなに立派になっちゃって」とビックリするやら喜ぶやら。たけ平さんが梅二小時代の担任・牧野潤子教諭は、友人の勝部道子教諭と共に来場。「おとなしい子どもだったので驚いたけれど、こんなに素敵な日本文化を伝える仕事を選んでくれて、とてもうれしい」と、教え子の活躍を喜んだ。たけ平さんは11月3日、勝部教諭の娘・陽子さんの結婚式でも一席披露する予定。
 高座を終えたたけ平さんは、「『たがや』は長すぎたので、お客様を飽きさせないように工夫します」と問題点を把握。鏡太さんは「『風呂敷』は新ネタだったので、もっと自分のものにしなければ」と反省。社団法人落語協会所属の2人にとって、上野・浅草など5件の演芸場での高座は、落語家としての誇り。さらに、精進の場として、シアター1010で年4回の「東京オーガニックボーイズ」を定着させようと意気込む。
 次回act.2は、12月3日(土)。メンバーに古今亭菊六さんが加わり、今後、3人での高座を展開する。


たけ平さん(左)と鏡太さん