足立朝日

童謡・唱歌の奥深さを学んだ シニア世代が藝大でレコーディング

掲載:2012年8月5日号
 東京藝術大学千住キャンパスで、シニア世代の足立区民たちが、馴染み深い唱歌と童謡のレコーディングに挑戦した。
 足立区制80周年を記念して同大学アートリエゾンセンターが主催した「合唱で歌う唱歌・童謡」の最終日に行われたもの。一般公募の204人の中から抽選で選ばれた30人が講座に参加した。
 7回講座で同大声楽科のスタッフから、歌詞の意味や作られた背景、歌唱を学んできた60~86歳の28人(2人欠席)は、「背くらべ」「仰げば尊し」など5曲を伸び伸びと歌い、練習の成果を披露した。
 86歳の金子勇一さんは、普段使わない筋肉を使うため口が良く動くようになったという。「童謡がこうまで深いものだとは。孫が『七つの子』を知らなかった。孫と歌の話なんかしたことなかったからね」と喜ぶ。
 同じく86歳の杉山紀美江さんは、合唱と久々の再会。「忘れていた歌を思い出しました。講座が素晴らしかった。これからも続けていきたい」。合唱歴30年の望月有子さん(81)は、「藝大生みたい!」と、目を輝かせた。
 この日レコーディングしたCDは、参加者に配られる。

写真/伸び伸びとレコーディングに望んだ=東京藝大千住キャンパスで