足立朝日

第68代足立区議会議長 渡辺 英章さん (46歳) 千住在住

掲載:2012年8月5日号
子どもたちに誇れる足立区を

 今年5月30日の足立区議会第1回臨時会において、渡辺英章(ひであき)議員が、第68代議長に就任。薄井(うすい)浩一第71代副議長とタッグを組み、多忙な日々を送る。
 平成元年から石原伸晃衆議院議員の秘書を務め、同7年に足立区議へ転身した渡辺議長が、政治の世界を志したのは小学生の時。昭和50年、公労協統一ストライキ(スト権スト)を指導した富塚三夫国労書記長と、三木内閣の海部俊樹官房副長官が、テレビで連日討論する姿を観て、深い感動と憧れを覚えたという。
 母校の千寿第一小学校では児童会長を務め、第十五中学校から転校した渋谷区の松濤中学校、さらに第一期生として進学した早稲田大学本庄高等学院では生徒会長を経験。早稲田大学時代に参加した政治勉強会でも、副会長・会長を務め、政治家としての夢を育んだ。同勉強会には、当時大学院生であった長島昭久衆議院議員も参加。長島氏が石原良純氏と同級生であったことから、渡辺議長も請われて兄の伸晃氏初の選挙を手伝い、秘書の道を歩むことになった。
 27歳の時に、伸晃氏より渋谷区からの出馬を勧められたが、生まれ故郷の足立区のために働きたいという思いが強く、平成7年に足立区議会議員選挙に立候補し、初当選。11年には落選という憂き目を見たが、「まだまだ勉強が必要な時期」ととらえて努力。以後、23年には4期目の当選を迎え、現在に至る。
 「考えること」が好きな渡辺議長の座右の銘は「熟慮断行」。さらに「未来を担う子どもたちに誇れる足立区を」をスローガンに掲げるが、そのためには「額に汗して働く大人たちが報われる社会でなければならない」と考える。20歳で学習塾を立ち上げた経験から、教育問題には特に関心が深く、「自我が目覚めるころまでは、豊かな情緒を育むため、より多くの大人の関わりが必要。自我が目覚めた子どもたちには、熱中できるものを見つけてほしい。読書により、活字に触れることも大切」という思いを持つ。
 マスコミバッシングに遭いやすい足立区であるが、渡辺議長は「本当の足立区を多くの人に知ってほしい」と望む。実際は「働く独身女性が住みやすいまちNO.1」に千住が挙がり、給食日本一を目指す「足立区の給食」は全国的に注目を浴びている。5つの大学が集まる文教区となり、水と緑が豊かな足立区を「子どもたちがさらに誇れる足立区に」と願い、日々、議長職に励む。

写真上/渡辺議長
下/薄井副議長