足立朝日

日本スポーツ吹矢協会 公認指導員 横田 博文さん(64歳)

掲載:2005年12月5日号
日本スポーツ吹矢協会 公認指導員
横田 博文さん(64歳)
柳原一丁目在住

 スポーツ吹矢をご存知だろうか。子どもから高齢者まで誰でも気軽に室内ででき、健康効果が高いと注目を集めているスポーツだ。
 横田さんが始めたのは6年前の58歳の時。「定年後の人生をどうするか」と考え、ブーメラン、グランドゴルフなど様々な種目の中から「新しくて健康にいいもの」として選んだ。当時はスポーツ吹矢の誕生から2年、知る人も少なかった。現在は指導だけでなく、協会の教育普及担当も務める。奥さんの芳子さんも「見ているだけじゃ、つまらない」と始め、女性では難しい5段を取得。夫婦そろって5段という全国唯一の強力タッグで指導にあたっている。

足立区民を吹矢で健康に
 吹矢といっても、忍者や動物を仕留める時のものとは違う。1m20㎝もある筒を使い、6~10m先の的に矢を当てる。矢の先端は丸く、発砲スチロールの的に手で刺そうとしても刺さらない。それをきちんと的に当てるには、正しい姿勢で思いきり吸い込んだ空気を、腹筋の力で勢い良く筒に吹き込む。ただそれだけだが、20本矢を吹くことで5㎞のウォーキングと同じカロリーを消費するという。実際に体験してみると、たった5本吹いただけで体の中が熱くなり、細胞の活性化が実感できる。
 「複式呼吸だから体にいい。きちんと複式ができていれば的の真ん中に行く」と横田さん。酸素を肺の深部まで取り込むことによる血流促進、腹筋を使うことによる内臓強化、便秘解消など効果は様々。喘息や肺気腫が治った、パーキンソン病の患者が歩けるようになったなどの報告も。
 「集中力もつくし、ストレス解消には最高。ゲーム感覚でできるから飽きがこない。車椅子でもできるし、お尻の筋肉も鍛えるから、おもらしにも効く」。淡々と語る口調の中に、確固たる自信と熱がこもる。「他の人にも健康になって欲しい。どうせやるなら和気あいあいと楽しく」。足立区内にもっと広めたいというのが、横田さんの今の目標だ。
☆吹矢教室は常東図書館で毎月第1・3土曜、午後1時~3時(今月は第2土曜)。
℡3881・2661横田