足立朝日

アルミ缶で車椅子を寄付

掲載:2006年3月20日号
●古千谷小
アルミ缶で車椅子を寄付
伊興園

 古千谷小学校(熊谷久明校長)の子どもたちが、集めたアルミ缶で買った車椅子2台を、特別養護老人施設・伊興園(伊興三丁目・乃村勝雄施設長)に贈った。全校生徒が地域の協力でアルミ缶を回収して換金した額は7万円。
 2月27日の贈呈式では集めた缶を毎日つぶす役割を担った6年生57人が、30分以上かけて学校から車椅子を押して来園。デイサービス利用者にリコーダーで「なごり雪」「四季のうた」「負けないで」の演奏をプレゼントした後、「大切に使ってください」と車椅子を渡した。入所者の内藤輝雄さんは「私たち障害者にこんな立派な車椅子を贈っていただき、ありがとうございました」と涙で声を詰まらせた。スタッフも「車椅子は消耗品なので、大変助かります」と喜ぶ。
 夏休み中も活動を続けていたアルミ缶実行委員に苦労話を聞くと、成田浩樹くんは「缶をつぶす機械が止まった時は足でつぶした」、山田歩くんは「袋に詰めて運ぶのが大変。指を切った」。車椅子の購入には「あんなゴミみたいな物がお金になると思わなかった」と成田くん。二人とも「うれしい!」と明るい笑顔を見せた。


児童の心がこもった贈り物