足立朝日

羅針盤 VOL.39

掲載:2014年6月5日号
 6月はうっとうしい梅雨もあり、何かと気分が乗らない季節だが、ちまたでは、中旬からサッカーファン待望のワールドカップが始まるなど、5月ほどではないが、イベントは多い。
 足立区ゆかりの俳聖・松尾芭蕉が、江東区深川から舟に乗り、千住で降りて「奥の細道」の旅に出たのが、旧暦3月27日、新暦の6月まであと半月となる5月16日であった。芭蕉最大の、かつ歴史に残る大イベントだ。
 「細道」によると、芭蕉は奥州街道を猛スピード(?)で北上。何せ埼玉県草加で1泊後、旅立ちから2日後の5月18日には、栃木県日光へ泊まり、その後同県那須・黒羽に2週間滞在して禅宗の名刹・雲巌寺など各地へ足を伸ばしているようなので、この新聞が出る6月5日頃は、どうも黒羽滞在中とみる。
 6月は、菖蒲が開く季節。6月7日(土)、8日(日)には、北綾瀬のしょうぶ沼公園で恒例の「しょうぶまつり&スタンプラリー」がある。紫色の菖蒲は、実に高貴な感じの花で大好きだ。芭蕉に思いを馳せながら、スタンプラリーを歩きたい。(編集長)