足立朝日

㈱さくらソリューションパートナーズ 代表取締役

掲載:2014年11月5日号
野村 智巳 さん(55)
梅島3丁目在住 連絡先TEL090・2672・4903

中小零細企業の救世主 足立にあり!

 元銀行員の作家・池井戸潤の爽快な半沢直樹シリーズは大ヒットとなったが、その半沢直樹が、足立区には実在する!
 機械加工業を営む実直な両親のもと、足立区に生まれ育ち、梅島第一小学校、第十中、國學院高等学校、明治大学政経学部で学んだ野村智巳さんだ。父親の資金繰りの苦労を知る野村さんは、中小零細企業をサポートしたいと強く願い、銀行員を志した。埼玉銀行(現りそな銀行)、東京都民銀行において法人融資営業でトップの成績を修め、ニューヨーク勤務を経て支店長に。2000社以上の融資審査を行い、弱い立場の社長たちと向き合った。資金調達方法と金融機関対策の違いで、その後の企業の明暗を分けてしまった事例を数多く見てきた野村さんは、これまでの経験を活かし、平成19年に独立。梅島の地で、㈱さくらソリューションパートナーズを興し、代表取締役として中小零細企業経営者をサポート。企業の資金繰りを改善し、現金を最大化するためのキャッシュフロー改善方法を指南するエキスパートである。
 現在、東京商工会議所各支部からの要請により、「銀行交渉のイニシアティブを握り、好条件で融資を受ける方法」のセミナー講師を担当。どこも大盛況で、この6月23日(月)、荒川支部要請のセミナーでは、50人の定員のところ100人の参加者があり、野村さんの大熱弁が展開された。
 銀行融資において、銀行支店長に「ぜひ借りて下さい」と頭を下げて言わせる「野村流の手法」は実に明解である。セミナーでは多くの内容が語られるが、野村さんが強調したいことは一つ。「社長の誠実な人柄と、正しい決算書は何よりも大切な会社の評価である」ということだ。
 野村さんを陰から支えた両親は、既に彼岸の人であるが、「親の介護を苦しいと思ったことは10年間一度もない」と断言。両親、特に母を語る野村さんの目にはいつも涙が光る。
 取材当日は、第十四中学校の左方翔悟君、加藤蓮也君、藤森蓮君、安達裕貴君が記者体験で同行。未来を背負う中学生に向ける野村さんの眼差しは、父性に満ち溢れていた。